子どもが大きくなるのも待てない、限界の日々
さらに倹約家の夫と、いましかできない経験や楽しみにお金を使いたいわたしはお金のことでもよく言い争いになりました。
専業主婦で、かつ家計は夫が握っていたので、子どもと出かけるにもいちいち夫に聞かなければならないのもストレスでした。
映画に行くのも、結構お金はかかります。ポップコーンも高い。パンフレットも高い。
たまにしか行かないんだから買ってあげればいいじゃないというわたしに、「そんなのお前の意見だろ。生活費のなかで買えるものだけでやりなよ」とか言われてしまいます。
わたしからしたら、映画を観に行ったのに、ポップコーンほしいと泣く子を必死になだめてガマンさせるくらいなら、映画なんか観ずに家でDVDを観ていたほうがマシなんじゃないかと思うのです。
小さいころからガマンを教えなさい、ってのもなんかわたしは好きじゃない。
そんなことを言おうものなら夫に「だからお前は浪費家で…」と始まるので終わりが見えません。
普段の生活に負い目があるうえに、子育ても孤独。お金のことでもあれこれ揉めるので、だんだん自分の性格が暗くなっていくのがわかりました。
夫にあれこれ話してもうまくかみ合わず、いつも気づけばケンカになってしまう。
言いたいことが思うように伝わらない。話し合いたいのに、話し合うことを嫌がる夫。徐々に溝が深まっていき、まともに会話することが難しい時期もありました。
当時は、もうこのまま夫とはギスギスしたまま過ごすのかな、子どもが大きくなったら別れたほうがいいのかな、などといつも悩んでいました。
けれど毎日が辛すぎて、子どもが大きくなるのも待てない、ここから抜け出したいという気持ちでいっぱいでした。
自分なりにもがき続けて、自分で稼げるよう在宅でできる仕事を探してやってみたり、主婦起業に手を出してみたり。
それも全部夫の目からは「怪しいことをやっている」と移り、評価されませんでした。
「だったらパートに出ればいいじゃん」というのですが、預かり保育が大嫌いな子どもを預けるにも抵抗があったし、さらに子どもが具合の悪いときに休めるのか…など心配ごとが多くてどうにも腰が上がらず、理解されないながらも自分の道を模索。
口を開けばケンカな時期が続いているなかで、わたしの病気が見つかったり、義両親が亡くなったりといろいろあり…そのときそのときを乗り越えてきましたが、夫とわかり合えることなんてもうないと思っていました。
それが、不思議なことに数年前からふっとラクになってきたんです。いったいなぜか考えてみると、いくつか原因らしきものが思い浮かびました。