20歳年上の夫と、マイペース高1息子と暮らすアラフィフ主婦、塩辛いか乃です。
結婚当初は30代と50代だったわたしたち夫婦も、今年で結婚17年。いまではこんなのんびりした歳の差コラムを書いていますが、思い返せばここに至るまでいろいろありました。
「理想の主婦像」とかけ離れた自分に、罪悪感
「人生で一度きりの『寿退職』とやらをしてみたい」と、結婚と同時に退職。ルンルンで専業主婦を頑張るつもりが、そういえばわたしは家事が大嫌い…ということに気づき愕然。
家事能力がないうえに大嫌いときているので、頑張ろうにも頑張れない。家事って誰でもできると思われがちですが、あれはあれで「才能」なのです。
わたしはこうやってパソコンの前で文章を書くのはできても、すぐそこに落ちている“息子の片足だけしかない靴下”は拾えない。
そんなわたしがキレイ好きの夫を満足させられるわけもなく、自分の生産性のなさ、そして自分の家事能力のなさに絶望していた結婚当初。
やがて子どもが生まれ、慣れない育児に大奮闘。子どもは生ものだから手を抜けない、いましかできないことをめいっぱいしてやりたいと思い、子どもには手をかけました。
夫は再婚だったので、すでに一度子育てを経験している身。夫がよき子育ての先輩となってくれるだろうという期待もありましたが、それは期待外れ。
どうやら以前の子どもたちが小さいころは「仕事、仕事」で、家庭はほとんど顧みなかったようで、子育てらしい子育てには参加していなかったようなのです。
それどころか「別に教育とかどうでもいい」「子どもは言うこと聞かなかったら叩いてしつける」とか言い出しちゃうので、夫には任せられないと思い、わたしなりにあれこれ調べて育児に奮闘しました。
さらに息子はかなり敏感な子だったので、周りの子と違うことにとても悩んでいました。
もしかして発達に問題があるのか…など必死であれこれ調べ、何度か夫にも相談しましたが、昭和の雑な育て方でアリだと思っている夫は、「考えすぎでしょ。そんなのは親が病気と決めつけて安心したいだけじゃないの?」と冷たい言葉。ひとりで抱え込んでしまいました。
夫は朝型、わたしは夜型という生活スタイルの違いもなかなか合わせられず、罪悪感が増していました。
夫はとにかくルーティンが大事。平日も休みの日でも朝5時起床。
わたしはそもそも長く眠らないと疲れが取れず、休日は「寝だめ」をしないと身体が持たない。深夜のほうがあれこれ集中できる、朝は人生で一度もスッキリ起きられたことがない、という筋金入りの夜型。
残念なことに学校や会社など、世の中は昼まわっていることが多いので、子どもを学校に送り出すなども実はきつい。
夫に合わせようと頑張りましたが、朝の見送りは無理すぎるので夫にひとりで起きて行ってもらうことに…。
全然そういう性格じゃないくせに、夫をお見送りするとか考えてることはやけに古風。だけど、できない。そんな自分にやっぱり罪悪感…とこじらせている時期がありました。