20歳年上の夫と、マイペース高2息子とアラフィフ主婦、塩辛いか乃です。
さて、わが家の家族は全員協調性がありません。
息子が小さいころは家族で一緒に出掛けることも多かったですが、もともと人に合わせることが面倒くさい同士の夫婦、しかも息子も好き嫌いがはっきりしている。
なので、息子の成長とともに徐々に同じ屋根の下にいるというのに、全員が別々のことを勝手にやっているスタイルになってきました。
その真骨頂とも言えるのが、「わが家の家族旅行スタイル」です。
いきなりそうなったのではなくて、振り返ってみれば徐々に「自分たちが快適なほう、快適なほう」を選んでいたら最終的にそうなった、という感じなのですが、おそらくあまりこういうスタイルを取り入れているご家庭は少ないと思うのでお話しします。
協調性のない我が家
始まりは、夫の帰省でした。わが家は普段みんないっしょに行動することがめったにないので、数日間一緒に行動するのは年に一度の旅行のみ。夫の帰省に絡めた長期旅行をします。
夫の実家は北海道。7日間滞在し、前半は義両親に会いに、後半は別の観光地に行って遊ぶ、など工夫して旅行していました。
義両親は市営住宅住まいで狭かったので、帰省の際は実家近くの民営の宿に宿泊。
地域の人がお風呂に入りに来るような施設に付随している宿なので宿泊料も安くて、お風呂は広い。
部屋も和室で広くて小さな息子も過ごしやすく、変化が嫌いな息子はこの宿が気に入りすぎて、「ここ以外は嫌」と言うようになり、義両親の家を訪れるときには常宿となりました。
もともと我が家はわたしと夫の生活時間帯、および生活スタイルが全く違います。
夫はとにかくルーティーンを守ることが快適な人。休みの日でも朝5時に起き、同じ時間に同じものを食べ、昼ご飯や晩ごはんの時間もできるだけ毎日同じにしたい人。「早寝早起き、規則正しい生活」の見本のような人です。
さらに早起きした分眠くなるのも早く、休日は朝5時に起きて、昼に眠くなり「ちょっと寝るわ」と午後2時くらいに昼寝。うらやましいことに寝つきがよくて、3分くらいでいびきが聞こえてきます。
ですが、わたしは小さいころからとにかく朝が苦手。大人になったいまも世の中の営業時間に合わせて仕方なく起きているので、息子を学校に行かせるために朝ギリギリにたたき起こしてなんとか学校に行かせるのが限界。
ロングスリーパーで睡眠時間は10時間くらいほしいけど、そういうわけにもいかないのですぐに寝不足になる。
休日は目覚ましをかけずに昼まで寝るのが幸せ。そもそも寝つきが悪く不眠の気があるので、一度目が覚めると二度寝ができず、眠くて倒れそうでも昼寝ができない体質なので、「できるときに寝ておきたい」という気持ちなのです。
一度起きるともう眠れないので、起こされるのも大嫌い。だけど耳がよくて敏感なので、がちゃがちゃすると起きてしまうという面倒くさい性質。
そしてそんなわたしに育てられた息子は、当然わたしの生活スタイルに合ってしまいました。宵っ張りで小さいころから割と夜が好きなタイプなのでわたしに似てしまったのかもしれません。
家のなかではすでにこのあたりも、いざこざがあった時期もあったけれど、ある程度お互い干渉しないということになっていて、休日は夫が朝シフト、わたしと息子が午後シフトみたいな感じで回っています。
わたしは昼間で寝るので、昼はブランチ…というか朝抜き。夫はそんなことが許せないので勝手に食べてもらうことになり、昼食もわたしが起きてからなんて時間的に読めないのは無理、ということで夫には勝手に食べてもらっています。
要は、休日も一緒にご飯を食べるのは夜ご飯だけ。そんな私たちが一緒に旅行をし、一緒の部屋に泊まるって、年に一度でも結構ストレスがたまるんですよね。
旅行だとわたしと息子もさすがに宿の朝食時間には起きますが、夫はそれよりずっと早い朝5時に起きてガンガンに朝のテレビをつけたい人。
わたしはそもそもテレビをつけっぱなしにしていること自体が「うるさい」と感じるタイプ。しかも音に敏感なので朝からテレビをつけられたら起きちゃうじゃん。
逆に夫は早く起きるので早く寝たい人。しかしわたしは夜はゆっくりビールでも飲みながらスマホを見たりとまったり過ごしたい。
…となると電気を消すタイミングはわたし次第になり、寝つきのいい夫もやっぱりなかなか落ち着かないという状況になるのです。
わが家の家族旅行スタイル
そこで一度、ふと思いついて、「いつもの宿を2部屋取ればいいんじゃない?」と提案してみました。
夫は義両親の具合が悪いころには月に一度のペースで行っていて、一人部屋もよく泊まっていて顔なじみになっていたので、要望を聞いてもらえるのではないかと思ったのです。
すると快諾してくれたようで、わたしと息子で一部屋、夫だけで一部屋で予約できたとのこと。
実は当初、自分から提案しておいて「家族旅行なのになんだかなぁ」とも思いました。
しかし朝の5時にテレビをつけたい夫が、かなり小さいボリュームでひっそりテレビを見ているのだけどそれでもやっぱり起きてしまうことも嫌だったし、夜、夫が寝ているのに子どもとおしゃべりが盛り上がるのも気を遣うし…小さいことばかりなのですが、気を遣って疲れてしまうこともあり、思い切って部屋を分けた家族旅行を決行。
結果、お互い快適すぎて「もう元には戻れない」といった感じです。
このスタイルに踏み切れたのは「一人部屋料金」とかではなく、別で部屋をとっても特に宿泊料金が変わらないその宿のシステムのおかげとも言えます。
この快適さに味を占めてしまった私たちは、もう次からは暗黙の了解で別部屋。いつもの宿が取れず、別の近くの宿に泊まり宿泊料金が変わったときも別部屋。
チェックアウトで外出して、晩ごはんまでは一緒に過ごして、そこで別の部屋に。夫と息子はお風呂に一緒に行き、わたしはひとりでゆったりお風呂。これ極楽。
…と、このスタイルが定番になったころ、さらに我が家のスタイルが進化しました。