出産後、体形以外にも変化が…
体形以外にも変化はありました。驚いたのが、脱毛。産後数カ月経ったことから、急に「抜け毛が多いなぁ」と思う日が増えました。
それと同時に、なんとなく髪のハリがなくなったりもしました。
さらにわたしの場合、白髪が爆増。出産前までは多少の白髪はあれど、気にならない程度でしたが、産後は驚くほど白髪が増えました。
「もう頭皮に栄養なんか回りません!」と言った感じで爆増したので、やつれた顔と体に白髪交じりで老けまくった自分にテンションが下がり、思い切って白髪染めデビュー。
30代半ばで白髪染め生活に入るとは思いませんでした。
見た目の変化も大きかったですが、さらに体力が落ちたせいか熱もよく出すようになりました。
授乳期は母乳が詰まって乳腺炎で高熱を出したりしましたが、もう少し子どもが大きくなり幼児期になっても、自分の体力が全然戻らない。
小さい子どもってよく病気をもらうのですが、子どもがかかった病気をわたしまでダイレクトにもらっていました。
子どもしかかからないと言われている「手足口病」や「ヘルパンギーナ」「りんご病」など、大人はかかりにくいと言われているものに片っ端から感染。
病院でも大人はかからないと言われているのと、子どもの症状と大人の症状が違うので「ただの熱」と診断され異常なけだるさにのたうち回ったり…。
母乳にはお母さんの免疫が入っているので、母乳で育った子のほうが病気にかからないと言われており、たしかに息子はさほど大きな病気をしなかったのでそれはよかったですが、自分の免疫を残さず息子に渡してしまったのかわたしが病気にかかりまくったのは本当に大変でした。
息子が風邪をひいたら、必ずわたしに回ってくるのもつらかったです。
当時は専業主婦だったので一緒に寝ていられましたが、もし働いていたら、働くことを断念していたんじゃないかなと思うほどよく熱を出していました。
こういった変化は個人差がかなりありますが、わたしの場合はそれが顕著だったかなぁと思います。
諦めたこともたくさんあったけれど
わたしの母から聞いていたように子どもは本当に自分以上の存在で、それは実際に子どもを持ってみないとわからない感覚。
そんな大事な存在と出会えたこと自体は、ありがたいなと思います。
ですが、正直子どもを産み育てるのは「思ったよりずっと大変」です。
出産まではハッピーモードでいられますが、そこから先は自分のことは後回しで、ボロボロの身体で子どもを育てる。
しかも、一度始まったら子どもが成人するまで20年。なかなかのハードワークだなと思います。
授乳による身体の衰えは、卒乳後に徐々に戻りますが、その後もなんとなく身体はダルダルのまま。
いや、意識高い人はきっちり戻そうとトレーニングに励むと思うので、自分が努力していないだけという面もありますが、日々子どもの世話に追われてついつい「女である」「キレイでいる」ということを後回しにしてしまいがちです。
それが俗にいう「所帯じみた」ってことになるんでしょうね。
子どもが大きくなるにつれて、べったりではなくなり、少しずつ自分の時間も増えてはいきますが、やはりそれでも子どものことは常に心配。
すでに高2の息子ですが、いろんな心配でリソースはがっつり割かれます。
もちろん子どもの個性や自分の性格、育児についての考え方や要領のよさなどさまざまな要因がありますが、子どもを持って育てるって「人生の一大事」。
動物は子どもを産み育てることが自分の使命と割り切って生きているのかもしれませんが、人間であるわたしは自分の人生も楽しみたいと思ってしまうし、仕事をするなどしてお金も稼いでいかなくてはいけない。
動物としての母という役割と、人間界での楽しみを両立するとなると、母と言う生き物は忙しいに決まっていて、因果な商売だなぁと思います。
ただそれは辛いだけかと言うと全然そんなことなくて、大変だし自分の思い通りにならないことばかりだけれど、確実に自分の幅を広げてくれ、自分一人では出会えなかった世界をたくさん見せてくれるありがたい経験でもあります。
「聞いてないよ!」というしんどい経験だけでなく、「こんな幸せがあったのか」という未知の体験もセットなので、トレードオフというところでしょうか。
子どもを持つ人生を選んだわたしは、この17年はしたかったことを諦めたこともたくさんあったけれど、その分子どもを持ってしか得られない体験もたくさんしました。
それは、楽しいこともしんどいことも両方。自分ひとりの問題ではないことが多いので、理不尽すぎることにもたくさん直面しました。
正解のない子育てには、いまだに頭を抱えることもしばしば。
いまの人生を後悔していないし、本当に子どもを持ってよかったけど、この記憶を持ったまま「もう一度最初からやり直して」と言われたら「絶対に嫌」です。
本当に毎日毎日必死で、計り知れない悩み苦しみもあり、その積み重ねがいまだから、もう戻るのはムリ。
きっとそれって、子どもがいるいないに関わらず同じかなと思うんですよね。
どんな人生を歩んでも「こっちのほうがラク」「こっちのほうが正解」なんてないんじゃないか。
だからこそ、いままで頑張ってきた自分の人生を愛して、これからできることに希望をもって進めたらいいなぁと思います。
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