同じ会社にいる人を好きになると、距離が近いぶん仲良くなるのが早く告白のタイミングも掴みやすいもの。
社内恋愛は、この「距離の近さ」をどうコントロールするかが重要です。
やるべき仕事があるのに好きな人に振り回されてしまうと、自分だけでなく周囲までネガティブな影響が出ることも。
自分の評価を下げないためにも気をつけたい、社内恋愛で「告白したあと」の関係の維持について、お伝えします。
「仕事」と「恋愛」は別物だからこそ
部署が同じだったり、別のフロアだけどよく会う人だったり…社内恋愛は、長い時間を過ごす会社のなかで、接触を繰り返すうちに生まれるケースが多いと感じます。
相手との距離が近いことは、得られる情報が多いだけでなく、自分についても知ってもらう機会があるため、仲良くなりやすいのがメリット。
一方で、仲がこじれてしまったり交際に発展したけれど別れたりすると、以前の近さのままでつながりを続けないといけないことがあり、それが自分の仕事にまで影響することも…。
会いたくないと思っても、会社は仕事をするところなら、公私はしっかりと分けるのが社会人の正しい姿勢。
業務ではほかの人が関わることもあれば、自分の気持ちが不安定なせいで不要なハプニングなどを引き起こすのは、避けたいですよね。
仕事と恋愛はまったくの別物だからこそ、社内恋愛では自分で言動をコントロールする意識が居心地よく過ごすためには欠かせません。
好きな人に告白してからの中途半端な関係のときもそれは同じで、仲が揺れているときこそ境界線は自分で引くのが正解です。
告白したあとも好きな人とのつながりを前向きに維持するには、どんな姿勢を心がけるのがよいのでしょうか。
「告白したあと」の関係はこう維持する
好きな人に気持ちを伝えたとき、その場で返事をもらうときもありますが「考えさせてほしい」など、いわゆる保留の状態になると、相手に答えが出るまでこちらは待たされる側になります。
社内恋愛で難しいのは、片思いの最中よりもこの「自分の気持ちは知られたけれど、相手についてはわからない」期間。
告白したあとも相手との距離が近い場合は、どうしても意識するし、自分の仕事に集中できないなんてこともありますよね。
個人的な問題である恋愛を仕事に影響させないためには、相手との間に境界線を引くことが大切です。
1.相手の気持ちを決めつけない
自分の好意を知られたあとは、相手がどんな態度を取るか、当然気になりますよね。
たとえば「昼休みに給湯室でばったり会ってしまったけれど、気まずそうな顔で離れていかれた」ような場面を経験すると、それだけで「嫌われているのかも」と不安になるのは、仕方のないことだと思います。
ですが、相手の意思は自分にはわかりません。緊張していただけかもしれないし、言葉を交わす勇気がなかった場合も考えられます。
相手の振る舞いを自分の気持ちで「こうなのだ」と判断することは、だから会わないように相手を避け始めたり会話する場面から逃げたり、かえってふたりの仲に溝を生みます。
確認しない限り、相手の本意を知ることは難しいのが実際です。
振り回されてしまうと自分の言動に集中できなくなり、それが仕事でもミスの原因になると、好きでいることそのものがつらくなります。
相手の気持ちを一方的に決めつけるのではなく、「本当のことはわからない」と冷静になることが、自分を追い詰めない秘訣です。
2.態度や接し方は一貫させる
告白するまでは気さくに話せてプライベートな連絡もできていたけれど、告白したあとではこちらからLINEでメッセージを送ることもためらってしまうのは、よくあること。
好意がわかると以前と同じような距離感を保つのは難しく、態度に変化があることは、お互いさまとも言えます。
気をつけたいのは、そのときの気持ちしだいで振る舞いを変えてしまうことで、「朝は挨拶できたけれど、やっぱり不安になってお疲れさまは言わなかった」などネガティブな姿を見せると、相手は自分への好意に確信が持てずに困惑します。
実際にあるのは、告白したあとで会話ができるときとできないときがあるなど不安定な様子を見て、「好きと言われたけれど、本当は違うのでは…」と相手も自分の気持ちを育てられないケース。
告白したあとの状態に注目するのはお互いさまで、自分への態度や接し方が一貫していると、相手も安心して関わることができます。
一貫するといっても、無理に笑顔を作るようでは心が疲れてしまうので、たとえば「避けない」と決めたら最低限の挨拶や会話はできるように心がけるなど、維持できる距離感を自分で掴むのがコツ。
相手の態度に敏感になるのと同じく、自分が見せる態度や接し方も相手は敏感になることを、忘れてはいけません。
3.ほかの人に自分の事情を押し付けない
好きな人が同じ部署にいて、告白したあとも業務で一緒になったりつながりがあったりすると、以前と同じ自分ではいられないからとほかの人に代わりを頼むような人がいますが、いいやり方とは言えません。
逃げ癖がついてしまうと、それまで積み上げてきた努力や成果を手放すことになるだけではなく、巻き込まれる人が負担を感じればそこで新しいトラブルが起こる可能性もあります。
会社は仕事をする場所なら、自分のプライベートな事情を周囲に押し付けるのは、社会人としての姿勢を疑われます。
自分の状態に正しく責任を持ち、プレッシャーがあるとしても仕事に集中する姿勢が、告白された側にも前向きな印象を与えるもの。
誰かを使って自分を避けるような姿は、「交際に発展したときもこうやって誰かを巻き込むのだろうな」と悪い想像がはたらき、結局は幸せな恋愛が遠ざかるのですね。
告白した自分に負い目や引け目を感じることなく、これまで通りしっかりとこなしていく姿勢が、自分のためと言えます。
4.避けられているときは深追いしない
人によっては、告白されたけれどその後どんな態度を取っていいかわからず、「嫌いではないのだけれど避けてしまう」こともあります。
いままでは普通に挨拶ができていたのに、急に顔をそらすような姿を見ればショックを受けますが、焦って「嫌いならはっきり言ってほしい」など問い詰めてしまうと、相手は余計に混乱します。
実際にあったのは、「避けるほど嫌いなら諦めるから」と一方的に言ってしまい、相手の本心に耳を傾けることなく遠ざけて終わったケース。
もちろん態度がおかしい側にも問題はありますが、それでも、その振る舞いの真意は確認しない限りわかりません。
まだ相手の気持ちが固まっていないのに深追いして溝を作るより、避けられているときは深追いせず「自分はそのまま」でいることも、その後の関係をこじらせないための強さです。
自分と相手の事情は同じではないと境界線を引くことが、客観的に相手の姿を見る冷静さにもつながります。
持ち込まない強さが自分を救う
社内恋愛で成功する人は、自分の仕事をおろそかにしない姿勢を必ず持っています。
公私をしっかりと分ける意識は、相手との信頼関係を崩さないためにも欠かせません。
告白したあとで、相手のほうが振る舞いに一貫性がなく振り回されることもたしかにありますが、それが付き合っても幸せな関係を築けない予兆としてそこで終わるというケースもありました。
恋愛はあくまでプライベートなことだからこそ、社内恋愛では仕事に持ち込まない姿勢をお互いに持つのが、いいつながりを維持する秘訣です。
告白したあとから現れる相手の人間性や、また自分自身のあり方について、まっすぐに考えられる余裕を持ちたいですね。
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