こんにちは。メンタルトレーナー&心理カウンセラーの吉田こうじです。大人になってもあなたを苦しめる『「毒親の呪縛」を本気で断ち切る実践トレーニング』を連載しています。
本記事内に登場する「毒親」とは
子どもに対する拒絶、侮蔑、無視、過干渉、虐待などによって、子どもの心身に罪悪感、劣等感、不安感。過剰な義務感、不足・欠乏感、羞恥心、無価値感などのネガティブな思考や感情を継続かつ執拗に植え付け、それによって子どもを「自分の所有物」かのようにコントロールする親のこと。また、「親」とは実の親のみならず、「親代わり」の身近な人も含めます。
今回から、「毒親」からの呪いを断ち切り、自滅的な人生脚本を前向きで建設的なものへと修正し、自立した人生を生きていくためにはどうすればいいのかといった具体的な方法論に移っていきます。
最初のテーマは「許し」についてです。
親を憎み、苦しくなってしまうわけ
毒親から悪影響を受け続けた子どもは、大人になっても心の中に
「理不尽な気持ち」
「満たされない気持ち」
「悔しい気持ち」
「共感、認めてもらいたい気持ち」
「恥ずかしい気持ち」
「申し訳ない気持ち」
「悲しい気持ち」
「絶望する気持ち」
「空っぽで虚しい気持ち」
「本当は諦めたくないのに諦めざるを得なかった無力な気持ち」
など、消化しきれていない気持ちを大量に抱えていて、それらの気持ちを解消(癒し)したいという欲求不満を抱えています。解消できない気持ちは、いつしか発散場所を求めて「怒り(憎しみ)」のエネルギーへと転化します。
怒りの裏側には、先ほどのような、悲しさ、寂しさ、虚しさ、恐怖、恥、罪悪感、無価値感など、いろいろな感情が紐づいているのですが、そうした膨大な怒りをどうするのかは、自立に向かおうとするうえでは、とても重要なテーマになります。
なぜなら「怒りへの執着」は、言い換えるなら「依存」であり、自立を阻害するからです。
※互いに「助けあう」「補い合う」というのもある種の依存ですが、そういう依存は自立を促進することに役立ちます。ですが、ここでいっている依存とは、そういう健全な依存とは違い、未解消の怒りを発散するために手放さないとかそういう依存です。