夫婦も、長くいっしょに生きていると、それぞれが変化していきます。そして、その変化のとき。少し距離ができたり、傷ついてしまうことも…。そんな変化をどのようにとらえたら、ずっといっしょに歩き続けられるのでしょうか?
相手から学ぶこと
夫婦や、仕事のパートナーなど、人生の長い時間をともにすると、楽しいこと、苦しいこと、良いこと、悪いこと…さまざま経験をするもの。それだけ深く密接に関わるふたりには、それぞれの人生がより豊かに、より本来の自分らしく生きるための、特別な学びや気づきもあるでしょう。
そのような密接な関係のなかで、相手や自分が変わっていくことを、個人や関係性の成長していく過程ととらえられたとき、自分自身がどのように変化すればもっと幸せになれるのかも見えてきます。
変わるということ
いままで、お互いが「良い」としていたものでも、片方が違うものを求め出したり、いままで相手のことを思い我慢出来ていたことができなくなったりします。
お互いが変化していくのは、自然なことなのです。「変化」を子どもの成長にたとえて考えると、相手が「変化すること」を少し受け入れやすくなるかもしれません。
- 私たち人間はひとりでは生きられない状態で、この世に生まれてきます。誰かに愛されていないと、生存すらできない状態です。このときの私たちにとっては「愛されること」が生きるために必要不可欠なのです。いわゆる「依存」時代から私たちの成長は始まります。
- 少し大きくなっても「依存」の時代はまだ続いています。小さな自立は何度か繰り返しますが、世界でいちばん大好きなのは ママorパパ~という時代です。
- でもしばらくすると「自立」の時代に突入していきます。ここはあまり解説しなくとも、すぐに思い出せるでしょう。親よりも友達だったり、自分のやりたいことが大切になる時代です。
子どもの「成長」として考えると、手放すべきものは何なのか、またその「変化」を、ひとりの人間としての健康的な成長としてとらえられるでしょう。
先に少し補足をしておくと、一般的に私たちは、成長を「依存から「自立」へと一方向で直線的に考えていますが、本当は円を描く様に「依存」と「自立」を何度も繰り返します。
そしてその円の面積がだんだん大きくなることが、ひとりの人間としての成長なのです。一方的に「自立」していくことだけが成長ではありません。
夫婦や恋愛でいうと、
(1)や(2)はラブラブだったり、ロマンスの時期です。誰よりも、または何よりも、相手のことが大切だったり優先される時期です。
お互いに、相手に愛されることがいちばんほしいもので、そのためには自分の時間を裂いたり、ほかの気持ちを我慢したりできる時期でもあります。「相手がいなくなったらどうなるかわからない!」という気持ちは、子どものときの(1)(2)の状態の心理を振り返ると、何となく理解できますよね。
恋愛にとってはとても素敵な素晴らしい時間なのはいうまでもありませんが、いずれ(3)の「自立」の時代に成長(変化)していきます。自分の時間ややりたいことの方が大切になったり、相手に愛されることに以前より執着しなくなったりします。
すると、いままで許せていたことが許せなく感じたり、いままで我慢できていたこともできなくなるのです。「恋は必ず冷める」といわれている時期なのかもしれません。