お茶出しや掃除は女性の仕事?
現在の会社(直近の会社)で「男性だからこうするべき」「女性だからこうするべき」といったことを言われたり強制されたりしたことがあるか聞いたところ、「よくある」(11.3%)、「たまにある」(19.0%)とする人は合わせて30.3%となり、「あまりない」(43.0%)、「まったくない」(26.7%)とする人は合わせて69.7%となりました。
「ない」と回答した人が多いものの、約30%が男女の「らしさ」を押しつけられることで自身の言動を強制されたり制限されたりした経験があるということがわかりました。
「よくある」「たまにある」と回答した女性にどんなことを言われたり強制されたりしたか聞いたところ、以下のようなコメントも。
- 「来客にお茶を出すのは管理職であっても必ず女性がすべきだと言われた」(30代・女性・営業)
- 「会社内の掃除は女性がやるようにと強制された」(40代・女性・営業)
- 「飲み会でのお酌は女性にやってほしいと頼まれた」(40代・女性・医療福祉)
勤務先でお茶出しや清掃などの雑務は女性の仕事だとする文化が根強く残っていることが、まだ伺えますね。
また「女性は家事をしなくてはいけないから大変だね、と言われることが日常茶飯事である」(30代・女性・企画マーケティング)という意見も見られたことから、「女性=家事など雑務をする人」というような意識を持った人がまだ多くいるのかもしれません。
「女性は補助要員」時代遅れの暗黙ルール
このような回答から、2007年に男女雇用機会均等法が再改正されてから10年以上が経過した現在もなお、お茶出しは女性の仕事であると考える企業も一定数あることがうかがえます。
また、「昇給の相談時に女性はそんなにお金は必要ないだろうと言われた」(30代・女性・クリエイター)、「女性だから仕事をがんばらなくてもよいと言われた」(30代・女性・営業)、「女性に昇進はないと言われた」(30代・女性・接客販売)といった、女性のキャリアアップを阻害するような発言をされたとする意見も多く見られました。
さらに、「女性は補助的な業務をすべきという風潮がある」(40代・女性・事務)、「直接言われなくても女性のキャリアに対する差別を感じる」(30代・女性・建築土木)といった、言葉にされることはなくても“暗黙のルール”で女性を差別する雰囲気が感じられるとの意見も挙がりました。