何がそうさせる?
そのひとつが「自分はどこを見て仕事をしているのか」。「どこ」というのは2つの意味があります。ひとつは、ゴール(結果)という場所です。どこを目指しているかということがあいまいになっている人も多いですが、これは意識すればすぐに気づきます。問題なのはもうひとつの、そのゴール(結果)に対する時間軸です。
いま、その場での結果を重視するときもあれば、1週間後の結果を見据えるとき、1カ月後、1年後…。それによって思考や言動は大きく変わります。特に、反射的にいまその場を重視してしまうと、想いと言動の不一致が起こりがちです。なぜなら、その場の雰囲気に感情が飲まれてしまうからです。
「いまこの場を早く切り抜けたい」「無難に終わらせたい」そんな結果を感情が望むことで、いいたいことを押さえつけ、NoをYesに変え、YesをNoに変えてしまいます。時間軸が変わるとゴール(結果)も変わってしまうのです。
「それは仕方がないこと」。そんな風にあきらめている人も多いです。しかしそれがまた自分を見失い、追い詰めていくことになります。仕事が思うように進まないのは「上司が理解してくれていないからだ」と愚痴り、仕方がないとあきらめる。ここで少し振り返ってみてほしいのです。
安易なYesはやめよう
時間軸を「今この場」に選択したのは誰か?それは他でもなく自分自身です。きついいい方をすれば、仕方がないと思い込みたいだけで、実際は目の前の楽を選択しているのです。それは確実に後の苦労を生み出すこともわかっています。
しかし、いまの楽を選んでいる。そういわれると苦しいと思います。腹立たしく思うかもしれません。「そんなことはわかっている」というかもしれません。
でもどんな環境になろうとも、最後に決断するのは自分自身です。「できない」と思えばできませんし、やろうとしません。しかしそれでは自分の頑張りが、本当のゴール(結果)に結びつきません。そんな勿体ない人を、これまで数多く見てきました。
本来、自分の目指すべきゴール(結果)とその時間軸をしっかりと合わせて見据えることで、思考や言動は大きく変わります。その場の感情に流されないことで、発言もより論理的になり伝わりやすくなります。芯が通るのです。
いまこの場を切り抜けることではなく、常に目指すべきゴール(結果)を見据える。そうすることで安易なYesはなくなります。自分の言動はすべて自分が決めています。いわされている、仕方がないなんて思わずに自分自身に向き合えば新たな道が見えてきます。いまの環境は自分で作っている。だから、自分で変えることができるのです。
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