こんにちは。アダルトチルドレン(AC)専門セラピストの安宮正敏です。これまでは、「毒親を許すための方法」や「家庭環境に問題がない人もアダルトチルドレンになる理由」などについてお話してきました。
きょうは、「アダルトチルドレンはなぜこれほど気力体力が消耗し疲れるのか?」をお伝えします。
なぜ疲れて動けなくなるのか
アダルトチルドレンのかたは、仕事から帰ってくるとどっと疲れが出て動けなくなってしまうというかたも多いように感じます。
特に残業をしたわけでもなく、仕事がハードだったわけでもないのに、ひどく疲れてしまう。仕事が終わってからやることがあったとしても、気持ちばっかりが焦るだけで疲れて動けない。
そして、結局できずに終わってしまい、自己嫌悪に陥ってしまうというループにはまってしまいます。
一方で、ハードな仕事をこなしたあとでも、自分の趣味を楽しんだりと活動的な人もいると思います。そういう人はもともと体力があるからアクティブに日々活動できていると思われるかもしれません。
もちろん、体力には個人差もあると思います。しかし、本当の理由はそこではないのです。あなたが一日の終わりにぐったりして疲れて何もする気になれないのは、はあなたがもともと体力がないという理由ではありません。
アダルトチルドレンのかたは家庭の崩壊を防ぐために、役割を演じて生きてこられました。なぜ家庭の崩壊を防ぐ必要があったのでしょうか?自分が生きていくためにはそうせざるをえなかったからです。
小さな子どもにとっては、家庭の崩壊は自分の生き場を失うこと、すなわち死を意味することになるからです。そして、本来の自分ではない別の自分を演じているわけなので、当たり前ですがエネルギーが必要になります。
アダルトチルドレンのかたは、大人になってからも子どものころに身につけた役割を演じ続けて生きています。つまり、あなたは役割という重たい鎧を身につけて、一日過ごしているようなものなのです。
そんな重たい鎧を着て生活していると、当然エネルギーがどんどん消耗されていくのがわかりますよね。
つまり、あなたが一日の終わりにぐったりと疲れてしまう本当の理由は、「自分を守るためにエネルギーを浪費してしまっている」ということなのです。もちろん一朝一夕でこの鎧を脱ぐことはできないかもしれません。
しかし、どこに向かって進んでいけばいいのかとういう、ゴール地点を持つことはとても大切です。ゴール地点が見えていると、途中で道に迷ったとしても、最終的には到達できるからです。
アダルトチルドレンの役割を演じることを完了させることができたとき、あなたは自分を守るためにエネルギーを浪費する必要がなくなります。そのときあなたは鎧を外して身軽になりエネルギーを有効活用できるようになるので疲れにくくなるでしょう。
その結果、あなたはエネルギッシュで活動的な人生を送ることができるようになるのです。
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