男性の育児への不参加
決して「韓国の男性が育児をしない」というわけではありません。家族を大事にし、子煩悩な韓国人男性は私の周りにもたくさんいます。
ただ、韓国では周りの人の目を気にして男性が育児休暇を取りにくかったり、仕事が忙しくて毎日夜遅くに帰宅するなど、ほぼ母親のワンオペになってしまう家庭がまだまだ多いのです。さらに、今後子どもにかかる私教育費もバカになりません。
そんな状況のなかで、子どもは1人までにして2人目を諦めてしまったり、最初から1人しか作らないと割り切っている夫婦も多いと思います。
韓国政府の少子化対策は?
少子化が進むなか、子どもを持つ家庭への経済的負担を少しでも和らげるため、韓国政府は満0歳児を持つ家庭へ月々70万ウォン(日本円で約7万円)、満1歳児を持つ家庭には35万ウォン(日本円で約3万5千円)を支援することを決めました。
2024年には、それぞれ100万ウォン(日本円で約10万円)、50万ウォン(日本円で約5万円)と増額も予定しています。
私が子どもを産んだときの支援金は、月々10万ウォン程度(日本円で約1万円)だったので、70万ウォンも支援金がもらえるのはとても助かると思います。
このような金銭的支援は、出産率増加へ一時的な効果を期待することはできると思いますが、中長期的に見ると根本的な解決策にはならないのではないでしょうか。
一時的な金銭支援のみならず、男性が育児に参加できるような育児休暇政策の強化や、各家庭の莫大な私教育費への金銭的負担を減らすための政策などが、韓国の出産率を上げるために重要なのではないのかと思います。
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