「離婚してから」の環境を先に整える(35歳/薬剤師)
「1年前に離婚し、いまは子どもたちと楽しく暮らしています。
離婚の原因は夫の浮気でしたが、相手の女性とやり取りをしているLINEのトーク画面を写真に撮り、夫に見せたものの『たかが浮気で騒ぐなんてみっともない』と鼻で笑われ、別れることを決めました。
その日から夫とは家庭内別居状態になり、家は重たい空気。子どもたちのためにも一刻も早く離婚したいけれどまずは準備が先、と慎重に進めたつもりです。
夫の態度からして離婚には抵抗する可能性が高く、別居が先になることを考えて最初に引越し先を決めました。
離婚後はどんな生活になるかを何回もシミュレーションして、生活費や子どもたちの学校のこと、私が仕事を続けていきやすい環境を必死に探しましたね。
子どもたちの学校を決めるのが一番時間がかかり、実際に足を運んで状況を見たり先生に話を伺ったり、周囲の状態も確認しました。
私の職場にも近く子どもたちも安心して通えそうな学校がある地区を決め、次に物件探し。
その間夫とはほとんど会話をしていませんが、冷え切っていても離活を悟られるとどんな行動に出るかわからないので、子どもたちには離婚や引っ越しのことは言わず普段通りの生活を心がけました。
条件にかなう物件がすぐに見つかったのは本当に幸運で、『いましかない』と決めて契約をお願いしたのですが、保証人が必要と言われたのはショックでしたね。
その段階で市外に済む実家の両親に離婚について打ち明け、保証人になってもらいました。
離婚を決めてからここまで3カ月かかっており、本当に時間がかかるのだと実感します。
引っ越しの準備が整ってから子どもたちに離婚について話しましたが、以前から家をよく空けてろくに育児もしない父親であってもさすがに離れるのはショックらしく、泣かれてしまいました。
それでも、『いまの状態がこれからも続く』ほうが子どもたちにはつらかったようで、別々になっても面会交流があることで納得してくれてほっとしましたね…。
夫に離婚を切り出したら案の定『信じられない』と反発されましたが、すでに引越し先が決まっており契約していること、子どもたちの学校についても転校の準備を進めていることなどを話したら決意の固さが伝わったのか、離婚を承諾してくれました。
このとき、『たかが浮気くらいで…』とため息をつく夫に改めて怒りが湧いたのを覚えており、謝罪も反省もしない様子を見て、離婚は正解だったといまも思っています。
本当に離婚をするのなら、その覚悟の深さがわかるよう準備をしておくのが成功の鍵だと思いますね」(35歳/薬剤師)
子どもがいる場合、離婚して家を出る場合は転校など考えることが多く、より時間がかかるのを実感します。
だからこそ慎重に進める胆力が必要で、子どもたちにはつらい変化となっても離婚をきちんと受け止めてもらえるよう、環境をしっかりと整えることを意識したいですね。
誠意のない配偶者には、こちらの「覚悟」が伝わることで離婚へと傾くことも考えましょう。
協議が難しい場合は調停や訴訟になることも視野に入れ、「先に別居」となったときも慌てないよう、先を考えた準備が必須といえます。