愛し合って結婚したはずの配偶者と離婚を決めるのは悲しいことではありますが、不幸な結婚生活に身を置くほうが自分のためにはならず、潔く別れる決断は新しい人生への第一歩と言えます。
とはいえ、配偶者に離婚の意思が見えないときは話を進めるのは難しく、まずは離婚に向けて自分の環境を整えていくのが先。
配偶者に知られずにしっかりと「離活」をがんばっている女性たちはどんな努力をしているのでしょうか。
有給を使うときも気をつける(39歳/総務)
「夫のモラハラが理由で離婚を決意しましたが、支配欲の強い夫が離婚なんて簡単に受け入れるはずがなく、最悪の場合は訴訟も考えています。
モラハラの証拠には夫が私に投げつけて割れた皿の写真や私に暴言を吐いている録音があり、これを使えば何とかなるとは思いますが、確実に離婚を成立させるためにいまは有給を使って弁護士に相談しているところです。
離婚に成功した友人から、法テラスの制度を使えば弁護士に3回まで無料で相談できることを聞いてすぐ電話をしたのですが、予約はいっぱいで最初に時間を取れたのは1カ月後でしたね。
時間がかかることを実感しましたが、それならと機会を無駄にしないために自分の主張を文章にしたり証拠をすぐ見せられるよう整理したり、実のある結果となるよう意識しました。
その日は有給を使うのですが、夫に会社を休むことが知られると何を言われるかわからないため、当日は普段通り出勤する雰囲気で朝は過ごし、いつもと同じ時間に家を出て予約の時間まで図書館で過ごしました。
夫が出社してから家に帰ることもできるけれど、万が一夫が戻ってきたときに言い訳を考えるのが面倒くさいので、離活で有給を使うときは帰宅する時間まで外にいるようにしています。
弁護士と話すと離婚の現実がよくわかり、私の主張の弱点を教えてもらえるのでかえってやる気が出て、確実な成立に向けて冷静に動けています。
無料相談を使い切り、いまは相性のよかった女性の弁護士の事務所に行き、相談料を払って話を続けているところです。
幸い夫には気づかれたふしはなく、このまま順調に進めばいいなと思います」(39歳/総務)
DVにもつながりかねないモラルハラスメントが見える配偶者の場合、離活を悟られるとどんなことをするかわからないため本当に注意が必要です。
有給を使う日であっても、普段と違う様子を見ただけで「自分に隠れて何か悪いことをするのではないか」と勘ぐる人は実際に多く、「いつも通り」が最善。
面倒でも、気を緩めずに水面下での準備を進める覚悟が離婚の成功には必須と言えます。
一筋縄ではいかない配偶者ほど弁護士の力を借りるのは正解で、冷静さと現実を知る覚悟が、悔いのない離婚を助けてくれます。