批判の声ばかり注目されるのはおかしい?
SNSでは批判の声が多く見られましたが、私は批判の声ばかりが注目されることに違和感を抱きました。
子育てに関する支援政策で炎上したことといえば、「育休中のリスキリングを支援するという政策」が記憶に新しいと思います。
私は、この「育休中のリスキリング」に対してもリスキリングをしたい人はすればいいし、できない人はやらなければいいだけで、批判の声ばかりが注目されることに違和感を抱いていました。
「段ボール授乳室」も「育休中のリスキリング」と同様に使いたくない人は使わなければいい…ただそれだけのことではないでしょうか?
安全面や衛生面が気になるなら、車のなかで授乳するかほかの施設を探せばいいだけのこと。
そもそも「段ボール授乳室」は、道の駅の団体と日本道路建設業協会の方が善意で寄付してくれたもの。
「段ボール製の授乳室」に批判の声が多いことに対して島根県の丸山達也知事も、
「100点主義で非難がたくさん来たんでしょうけど、そんなことに惑わされちゃいけない。60点でもいいです、という人や、指摘を受け改善して、60点のものを80点にして使ってもらうというのは充分にありだと思います。5点でも10点でも前進するなら、100点でなくてもやるべきことはやる」と述べました。
引用:FLASH
「子育て支援ならまともな授乳室を設置してほしい」という意見もわからなくもありませんが、丸山知事が言った意見も正論のように感じます。
ハード面を改善するにはそれなりに費用も時間もかかります。「段ボール授乳室」は、それまでのつなぎと考えればよいのもしれません。
そもそも道の駅に「授乳室」はいらないのでは?
今回の騒動を見て、批判の声ばかりが注目されることに違和感を感じてはいましたが、「そもそも道の駅に授乳室はいらないのでは?」とも感じました。
「善意で寄付してくれたものだから文句を言うべきではない」という意見より前に、そもそも「段ボール授乳室」が道の駅に本当に必要だったのでしょうか。
すべてのママが母乳育児なわけではありません。ママのなかにはミルクで育てている人もいるのです。
授乳室を設置するより、ママの立場からするとオムツやお尻ふきなどを無料でもらえたほうが嬉しいし、役に立ちます。
ほかに子育てをする主婦に支援できることがあるのではないかという視点で、設置以前からもう少し考えるべきだったのではないかと思いました。
そもそも、国土交通省の「3年間で道の駅の半数、50%に授乳室を設置する」という目標自体を考え直すべきなのではないでしょうか?
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