こんにちは。韓国在住歴9年目、会社員兼ライターのヘリです。
距離も近く文化も似ているところが多い日本と韓国ですが、細かい部分を見てみると異なるポイントがたくさんあります。
特に異なると感じるのは、政治や国の政策・制度など。今回はそのなかでも、日本にはない制度「京畿道青年支援金」をご紹介します。そのほかの不思議な青年援助制度もまとめました。
- ※記事内の金額は1000ウォン=日本円で100円と換算して表記しています。
京畿道青年支援金とは?
京畿道青年支援金は、「京畿道」に住む青年のために金銭的な支援をする制度です。京畿道に住む若者層に高く評価されています。
まず、京畿道という地域について説明します。京畿道はキョンギドと読み、ソウルを囲うように位置。韓国で一番人口の多い地域で、隣のソウルと仁川と合わせて首都圏と言われています。
今回は、2023年10月の最新情報をもとに制度の内容をご紹介します。
京畿道青年支援金には「基本所得支援金」と「面接費用支援金」の2つがあります。
まず「基本所得支援金」は、満24歳の韓国人だけが申請できる支援金制度です。四半期ごとに25万ウォン(約2万5千円)、1年間で100万ウォン(約10万円)を地域貨幣で支給してもらえます!
対象となるのは、ここ3年間継続して京畿道に住んでいるか、または過去合計10年以上京畿道に住んだ経験がある人。
所得や就職しているかどうかに関係なく、居住条件だけ満たせばもらえるのが評価されているポイントです。
地域貨幣は飲食店やカフェ、美容室、洋服店さん、薬局など生活でよく利用するところが多く加盟しているので、どこでも現金のように使えます!
次は「面接費用支援金」についてです。
面接費用支援金は、対象期間に面接を受けて申請したら支援金がもらえる制度。面接1回につき5万ウォン(約5000円)ずつ、最大1人当たり50万ウォン(約5万円)まで地域貨幣で支給してもらうことができます。
住所が京畿道にある満18~39歳の男女が対象で、合格不合格は関係なし。
日本の場合、「Uターン」など該当地域で働く人に対しての面接交通費の補助が、各地域ごと設けられています。
しかし京畿道の面接費用支援金は、京畿道以外の地域にある企業や海外企業の面接も対象になります。
面接を受けただけで支援してもらえるなんて、若者に優しい制度ですよね!
そのほかの若者支援制度
京畿道青年支援金以外にも、日本とは異なるおもしろい制度があります。
1つ目は「ソウルの家賃支援金」です。満19歳から39歳以下のソウルに住む青年が対象で、家賃に対して月20万ウォン(約2万円)を最大12カ月支援してもらうことができます。
申請して選定される必要がありますが、募集が1年に何回かあるので選定される可能性は低くないと思います。
日本では地域によって、新婚や子どもがいる家庭に対しての住宅補助はありますが、若者の家賃を支援する制度は見当たりませんよね。
2つ目は「青年跳躍口座」です。
これは、ユン大統領が作った青年の財産形成を助けるための貯金口座です。
月に40万〜70万ウォン(約4〜7万円)を5年間積立貯金をすると、最大6%を政府が支援してくれるだけでなく、利子については免税してくれます。満19歳〜34歳までの青年で、収入の条件を満たす人が対象です。
5年間貯金をした場合、満期には最大5000万ウォン(約500万円)が貯まります。
月70万ウォンの貯金は厳しいかもしれませんが、このように政府が若者の財産形成を助けてくれるのは嬉しいですよね!
今回韓国の若者がもらえる支援金や援助制度を検索していて、日本には若者のためになる制度が少ないと感じました。
もっと日本の若者も政治に参加して、若者に優しい制度を作っていけたらいいですね。
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