夫や妻がいるのとは別に、恋愛感情をもってお付き合いする関係を指す「セカンドパートナー」。セカンドパートナーの存在を公言する人もおり、昨年SNSなどで話題になった言葉です。
ところが、セカンドパートナーの存在には「不倫と変わらない」「必要ない」と否定的な意見が目立ちます。
その一方で「配偶者が幸せならそれでいい」「いろんな家族の在り方があるから」という肯定的な声も少なくありません。
今回は、そんなセカンドパートナー問題について4名の既婚女性に話を伺ってきました。
- 今回お話を聞いた4人のプロフィール
- ユウコ:結婚8年目。7歳の長男と4歳の長女をもつママ
- マイ:結婚3年目。1歳の長男をもつママ
- ミコト:結婚4年目。夫婦ふたり暮らし
- カナエ:結婚3年目。夫婦ふたり暮らし
セカンドパートナーあり?なし?
――セカンドパートナーとは、配偶者ではないものの恋愛感情を抱き、身体の関係なしに交流を深めていく相手のことを指します。身体の関係はないとはいえ、浮気と言われることも少なくない関係性です。
今回は、セカンドパートナーについて皆さんのご意見をお聞かせいただけたらと思います。
ユウコ:私はセカンドパートナー反対派です。いくら体の関係がないとはいえ、心は相手に向いているんですよね?もし自分の夫がセカンドパートナーを持ったらと考えたら…耐えられないです。
子どもたちになんて説明したらいいんでしょう、パパにはママ以外に好きな人がいるのよって言えますか…?
マイ:私は、子どもがいなければいいかな…と思います。ユウコさんと同じように夫にセカンドパートナーがいたらって考えると耐えられないけど、子どもがいないなら私が我慢すればいいだけだし、私が補えない夫の寂しさをセカンドパートナーが埋めてくれるならそれでもいいのかなって。私の人生が一度きりなように、夫の人生も一度きりですからね。
ユウコ:マイさんはいま子どもがいますよね?現時点では反対派ということですか?
マイ:そうですね。子どもが巣立ったら考えるかもしれないですけど、子どもが学生のうちは無理かな。
――ほかのお二人はセカンドパートナーについてどう考えますか?
ミコト:我が家は子どもがいませんが、セカンドパートナーは大反対です。身体の関係はないって言うけど、そんなわけないじゃないですか。そんな関係信じられませんし、意味がわからない。「私じゃダメなの?」って思います。
カナエ:えー、でも旦那に必要以上の役割を求めて苦しめられたくないじゃないですか?だったらセカンドパートナーがいたほうが楽だなって思います。
私だって、旦那以外に頼りになる異性がいると心強い。子どもはいないけど、頼れる大人がたくさんいたほうがいいなって思います。
ユウコ:でもそれって友達でよくないですか?女友達、男友達ってだけじゃダメなのかなと思う…。
マイ:友達に話せる内容と恋人に話せる内容って違くないですか?旦那との赤裸々な悩みとかは友達に言えないし、心の寂しさを埋められるのも恋人だけな気がする。もちろん体の関係はないけれど、やっぱり恋人にしか満たせない心のスキマみたいなものはあると思います。
ー―マイさんは心のスキマを埋めるのは、友達ではなくセカンドパートナーにしかできないことだとお考えなんですね。しかし、子どもがいるいまはセカンドパートナー否定派だと先ほど話していました。
マイ:はい。さすがに子どもが「うちのママにはセカンドパートナーがいるの」って周りに話したらと考えると…ちょっと説明が難しいというか、周りになんて思われるのかなっていうのもあるし、子どもは不思議な気持ちだろうなと思います。ほかの家のママにはセカンドパートナーなんていないのに…みたいな。
成長していろいろなことがわかるようになれば、浮気してるって思う場合もあるだろうなぁ。そういうとき、子どもの精神的な負担ってどうなるんでしょう。大人の勝手で振り回したくないな。
カナエ:んーでもいろんな家族の在り方があるから、子どもにも説明したらわかってもらえるんじゃないかな?「うちの家族はこうなんだ」って思ってくれると思う。それで親が幸せで穏やかな精神状態を保てるなら、子どもにとってもいいんじゃないかなって思うんですけど…。
ユウコ:たしかに理解は示してくれるだろうし、話がわからないわけではないと思うんだけど、それでもほかの人との違いに疑問を示すんじゃないかな…。それで「我が家はこう」って100%納得するのって難しい気がする。
私の子どもはまだ小学生ですが、やっぱりほかの家庭と違うところがあると「〇〇ちゃん家はこうなのにどうしてうちは違うの?」って言うことありますよ。そういうとき、「うちはうちなの」なんて言えるかな…。
ミコト:やっぱり大人の勝手な気がするな。浮気を都合よく言い換えてるだけな気がする。身体の関係はないとはいえ、デートはするんでしょ?それを子どもが見たら…。
カナエ:やっぱ、子どもがいるとセカンドパートナーは難しいんですかねぇ。理解してくれると思うんだけどな。
――子どもがいるかどうかで、セカンドパートナーがありかなしかの答えは変わってきそうですね。
さて、ユウコさんとミコトさんはお二人ともセカンドパートナーに反対です。マイさんやカナエさんはセカンドパートナーにしか埋められない心のスキマや寂しさがあると話していましたが、ユウコさんとミコトさんはどのように思われますか?
ユウコ:そういうのを埋めるのが夫じゃないんですかね?人肌恋しいとき、心がさみしくて悲しんでいるとき、力になってくれるのが夫じゃないですか。
もし夫にそんな寂しさを埋められるような力もないのなら、その関係ってなんなんでしょう。夫婦関係が冷めきっているってことじゃないですかね。それなら夫婦生活を見直したほうがいいし、離婚を検討してもいいんじゃないかな…。
ミコト:私も同じ意見です。もし夫が私に甘えたり頼ったりできず、セカンドパートナーがほしいと考えるなら、まず私が努力するから考え直してほしいって思います。
それでも意味がなく、セカンドパートナーを作るって言うなら離婚します。だって浮気と変わらないじゃないですか。女友達を作ったんだくらいだったらまだ許せるかもしれないけど…。
あともし自分の心に寂しさがあったら、そのさみしさは趣味や運動で埋めるかな。ストレス発散したらなんとかなるでしょう?それでも埋められない、セカンドパートナーの存在がないと無理って言うなら、相手との関係性を考え直したほうがいい気がします。
マイ:でも夫のことは好きだから、そんな理由で離婚とかは考えられないな…。
カナエ:そうだよね。セカンドパートナーがいて、夫もいて、寂しさも感じず幸せに過ごせる、それってすごいハッピーなことじゃないですか?
ユウコ:カナエさんの旦那さんは、セカンドパートナー容認派?
カナエ:夫は微妙な反応だけど、もし私がセカンドパートナーを作ったら受け入れられるように頑張るって話してました。それで離婚せずに済むならいいのかな…って。
ミコト:いいよって言われるの、私は少し寂しいかも。人それぞれの価値観の違いですかね。婚外恋愛って言葉もあるくらいですけど、夫の気持ちがほかの人に向くのは耐えられません。
カナエ:私もいまはこんなこと言ってるけど、夫がセカンドパートナーのこと優先するようになったらモヤモヤしちゃうんだろうな。
マイ:セカンドパートナーを作るなら、自分の勝手で作らず、夫婦間でしっかり話し合いをすることが大事ですよね。
ー―さまざまな意見のあるセカンドパートナーという関係性。人によって価値観の違う問題なので、じっくり夫婦間で話し合うことが大事なようですね。
みなさん、きょうはありがとうございました。
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