うれしい、悲しい、楽しい、好き、嫌い…私たちは、自分が感じていることを「知っている」と思い込んでいる。でも、ときには見たくない感情や自分がそう感じていると認めたくない感情もあります。
そのときは、本心と向き合うことを嫌がっている自分の心を、無理やりこじ開ける必要はありません。そっとしておいてあげてもよいです。
しかし、自分の本心と向き合い、本当に求めていることに「早く」気づいてあげることができたら、「理想の幸せ」により早く向かうことができるでしょう。
意識は本心ではなく、原因に向かう
何かしらに対して怒っているときは、往々にして心の中に別の感情を抱いていることが多いです。でも意識は、怒りを感じさせた外の世界の「原因」に向かいます。
約束を守らない息子、私に心を向けてくれない夫、ちゃんと公平な評価をしてくれない上司…。
若いころ、釣りにいくのを楽しみにしていたお休みの日がありました。少し天気が怪しくてもワクワクが抑えきれず、夜中から海に向かったものです。
そして案の定、海に着くと雨。そんなとき心の中で、神さまに向かって「なんでこんな日に雨を降らせるんだ~!」と叫んでいました。
もちろん、神さまは「あっきょう、吉原が釣りにいきそうだからちょっといじわるしてやろう!」なんて考えているわけはありません。
でも少し、怒るきもちはわかってもらえますよね。お休みの日でないと釣りにはいけない。ずっとずっと、その日だけを楽しみに仕事をがんばってきた。今度はいつ来れるかわからないのに…。
本当は、どうなりたい?
「久しぶりに息子との外食を楽しみにしていたのに帰ってこない」
「夫のことを考えて家事をがんばっているのに…」
「会社も上司も無能だから何もわかっていない」
このような場合は先ほどの天気とは違い、実際に怒りを感じさせた「理不尽な相手」が存在しているので、なおさら怒りは大きいでしょう。しかしその「理不尽な相手」に怒りを向けている間は、自分の本当のきもちは見えてこないのです。
だから、なぜ僕は怒っているんだろう?どうして私は怒りを感じるんだろう?そんな問いを自分にそっと投げかけてみる。寂しい、悲しい、悔しい、つらい、怖い、不安、独りぼっち…さまざまな感情が出てくるでしょう。
そしたらもう少し、自分に聞いてあげてみてください。本当は、どうしたい?本当は、何がほしい?じっくり待ってあげないと出てこないかもしれません。本当は、本当は、どうなりたいの?
すると心の中の小さな声が聴こえてくる。注目されたい、評価されたい、褒められたい、成功したい、お金持ちになりたい、楽しみたい、仲良くなりたい、みんなとつながりたい、自分のことを知ってもらいたい、ずっといっしょにいたい、もっともっと愛されたい、ちゃんと私を見てほしい…。
それはみんな、恥ずかしいきもちではありません。子どもっぽい感情でもない。みっともない気持ちでもないし、いけない感情でもない。
そう感じている自分を抱きしめてあげましょう。ちゃんと自分の「本当の気持ち」を受け止めてあげましょう。自分が本当に求めているもの。本当にほしいもの。それを知ってあげているだけで、あなたの世界は新しく動き出し始めますよ。
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