こんにちは。韓国在住歴3年、日本語教師でライターのHAZUKIです。Webメディア「by them」で、韓国の今を切り取り、生の情報をお届けしています。
東京2020オリンピック競技大会(以下、東京オリンピック)が2021年8月8日に閉幕し、8月24日(火)には東京2020パラリンピック競技大会(以下、東京パラリンピック)が開幕します。
今回は、東京オリンピック期間中に韓国国内で話題になった日本人オリンピアンを、男女3名ずつご紹介。また、コロナ禍で行われた開会式への反応から、「韓国人が東京オリンピックをどう見たか」をお伝えします。
韓国で話題になった日本人オリンピアン〜女性編〜
1.テコンドー 山田美諭選手
49kg級の準々決勝で韓国人選手に圧勝した山田美諭(やまだ・みゆ)選手。
テコンドーは韓国発祥のスポーツであり、たくさんの韓国人に愛されている国技でもあります。東京オリンピックでは序盤に開催されたので、特に多くの韓国人が注目していました。
そんな“テコンドーの国”韓国の、金メダル候補だった選手に16対7で圧勝した山田美諭選手は、韓国で一躍話題になりました。
試合終了後、「あの日本人女性は誰だ!?」と気になった韓国人も多く、実際に筆者も日本語の授業をするなかで「山田美諭選手は日本で有名ですか?」という質問を何度か受けました。
社会人として働きながらテコンドーを続けている山田美諭選手。韓国では仕事とスポーツ選手を両立する、いわゆる社会人スポーツ選手が一般的ではなく、ほとんどの選手が国や団体からサポートを受けながら鍛錬を重ねているため、仕事とアスリートを両立させている山田美諭選手の境遇に驚く声も多く聞かれました。
2.スケートボード 西矢椛選手
若干13歳のアスリート、 西矢椛(にしや・もみじ)選手が金メダルを獲得したことは、もちろん韓国でも話題になりました。
東京オリンピックで初めて正式種目になったスケートボードですが、西矢椛選手は知る人ぞ知る存在だったようですね。
韓国メディアの「オリンピックで活躍した最年少選手たち」の特集でも西矢椛選手が紹介されています。これからますます伸びていきそうな選手のひとりですね。
西矢椛選手が金メダルを獲ったあとの日本語の授業で、「なぜ西矢選手の名前のもみじは“紅葉”じゃないんですか?“椛”という漢字はどういう意味ですか?」という質問を、たくさんの韓国人に投げかけられました。
筆者は西矢椛選手の活躍のおかげで、今回初めて「椛」という漢字を知りましたが、みなさんはご存じでしたか?
せっかくなのでご説明すると、「椛」は中国から伝わった漢字ではなく、国字という日本で作られた漢字のひとつで、2004年に人名に使えるようになったそうです。椛と紅葉の意味はほとんど同じですが、生まれた国が違うということですね。
漢字は中国語に由来するものが多いので、音読みの場合は韓国に同じ単語がある場合が多い(例えば「無理」は韓国語でムリ、道路はドロなど、発音がほぼ同じです)のですが、国字は韓国にない漢字なので、韓国人は興味深く思ったようです。