こんにちは。韓国在住歴3年、日本語教師でライターのHAZUKIです。Webメディア「by them」で、韓国の今を切り取り、生の情報をお届けしています。
きょうは、韓国の大学進学事情、就職状況についてお話しします。筆者が日本語を教えている生徒や、仕事仲間に聞いた情報も盛り込んでいるので、ぜひ最後までお楽しみくださいね。
子どもの塾代は1カ月で1人10万円!?
筆者が韓国に来たのは、3年前。当時から思っていたことなのですが、韓国は本当に大学進学率が高いです(参考:国際統計・国別統計専門サイト「グローバルノート」)。
仕事の募集要件にも「4年生大学卒業以上」の枠が多く、何か特別なスキルをもっていない限り、韓国では高卒での就職は大変だろうと感じます。
ちなみに韓国で外国語教師として働く場合、「外国語講師登録」をしなければならないのですが、その際の必須提出書類として「大学卒業証明書」が含まれていました。
正直言って、4年生大学を出ていたとしても言語系の専攻じゃなかったら意味がない気がしますが、それでも4年生大学卒業は必須とされているのです。
もし「韓国で働きたい!」「韓国で日本語教師になりたい!」と思っている人は、とにかく4年生大学を卒業されることをおすすめします。
大学に行くためのお金も高額で、筆者が教えている生徒の子どもの塾代は1カ月で1人10万円だと話していました。彼は子どもが2人いるので、あわせて月に20万円です。
彼いわく、「この値段は韓国では決して高いほうではない」とのこと。韓国は本当に教育熱が高いと感じます。
筆者が働いている塾にも、学生の生徒が多くいます。この塾はネイティブ講師と生徒が1対1で行なう授業なので、それなりに高い月謝なのですが、日本語と英語の授業を受けたあとすぐにタクシーに乗って別の塾に行って授業を受ける生徒もざらにいます。
しかも筆者が住んでいる地域はソウルではなく地方なのに、です。「都心部はもっとすごいんだろうな」と想像がつきますね。
学歴社会なのは「就職難」だから?
韓国の大学進学率が高い理由としては、以下のような背景にあると思われます。
- かなりの学歴社会
- 就職難
日本では高卒でも普通に仕事がありますし、社内で差別を受けることは少ないと思います。
韓国はいま就職難で、4年生大学を卒業しても超有名大学でなければ大学卒業以外のスペック(語学、コンピューター、そのほか資格など)がなければ、就職は難しい状況です。
そもそも韓国には日本と違い新卒ブランドがそこまでないということや就職活動を始める時期の違いもあり、卒業したあと「就職浪人」をする人がかなり多いです。
生徒のなかにも「大学は卒業したけど、就職先が決まらない。日本語をアピールポイントにして日本企業に入りたい」という人もいます。
最近、筆者の韓国人夫も転職活動をしているのですが、彼が行こうとしている業界の募集要項を見てみると、
- 英語は通訳レベル
- 第2言語必須
- 該当分野での経験5年以上
などと、日本人から見ると企業が求めるものが高いように思えます。しかし韓国人夫いわく、「これぐらいはクリアできないと韓国ではいい転職はできないよ」とのことです。
これを聞いた時、正直筆者は日本人で、日本語講師として働いていてよかったと感じました。みなさんはどう思いますか?
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