こんにちは。垣屋美智子です。現在私はスタートアップ企業の財務・経営支援をするほか、「誰でも今すぐできる」をテーマにマネー、ライフ、キャリアについて執筆、講演活動を行っています。
きょうは「部下に仕事を任せられない…完全な中間管理職で日々辛い」という方のお悩みにお答えしました。
読者からの質問:部下が仕事に必死になってくれないことが辛い
私は国内アパレル企業でマネージャーとして働いています。
チームは私の下に社員1名と派遣社員1名の2人がいます。仕事自体はどんどん上から降ってきて忙しいのに、部下は経験がまだ浅いので仕事を全然任せられない上に、楽しくのんびり仕事をしています。
いつも私ばかり忙しくしており、「私があなた達と同じ年齢の時には経験がないのだから、その分、もっと死に物狂いで仕事してたよ」と言いたい気分にもなりますが、今時の風潮もあるのでグッとこらえています。
仕事をさばくのと、チームをマネジメントすることにいっぱいいっぱいで完全な中間管理職で日々辛いです。
こんな風に思っている私は理不尽でしょうか?何かアドバイスはありますか?
外資系にはポジションの明確な職務内容と期待値がある
私もチームの長として部下をマネジメントするぐらいの世代なので、特に大企業に居る元同僚などは同じような悩みを抱えています。
一方外資系に居る元同僚にはこの手の悩みがあまりないというのもあります。この日系と外資の違いを知ると、ちょっと働きやすくなるかもしれないと思いご紹介します。
そもそも外資系で「中間管理職の部下が使えない」という悩みはあまりありません。なぜなら部下が明確に何をやるべきか知っており、できない場合は交換可能だからです。
外資系はポジション採用なので、ポジション名、職務内容、期待値、レポートライン(上司)などが明確で、雇う側も雇われる側もポジジョンの内容につき合意の上で採用が成立します。
ですから、外資系においては、例えば営業職で採用されたのだけど上司と合わないから異動したいというのは、基本は無しです。
上司と合わないのは理由にならず、上司と合わずポジションの期待値に見合わない結果しか出せないとしたら、正当な理由で解雇される可能性すらあります。
逆に言うと、上司は「部下がポジションの期待値に達する能力がない」という理由でメンバーチェンジを正当に申し出ることが可能です。
ここでポイントなのは、「部下が出来ない」というようなフワッとした理由での解雇は出来ず、どういう期待値に対して出来なかったのかを明確に提示できる必要があるのです。そのため、ポジションの業務内容と期待値が明確である必要があります。
また、ポジションの業務内容が明確であるからこそ、採用前に合意されているのが当然なので、「経験がない」という理由で仕事を振れない事象も起きないのです。