定期的に膣を刺激してあげて
山本さん:誤ったケア以外に臭いの原因として考えられるものはありますか?
喜田先生:40代後半から50代にかけて、デリケートゾーンの臭いがきつくなってきたという人がいます。その原因として、女性ホルモンの減少により自浄作用が落ちてきてしまったことがあげられます。
多いのは更年期の方々ですが、ストレスで生理が遅れてしまう10代にも起こり得ることです。
山本さん:悲しいことに、30代を超えると女性ホルモンが急激に減少してきますよね。潤いがなくなってくることで、臭い以外に影響がでることはありますか?
喜田先生:女性ホルモンが減少することで膣は薄く、硬くなっていきます。そうすると、粘液不足で乾燥し、濡れなくなったり、性交痛が起きたり、血が出たりすることも…。
山本さん:女性ホルモンの低下に気がつくことは難しいと思いますが、デリケートゾーンの粘膜の潤いを保つために私たちにできることは何かあるのでしょうか?
喜田先生:膣を第二の顔だと思い、鏡でよく見て、デリケートゾーン専用のソープで洗って、しっかり保湿をしてあげること。
あとは、自立神経と生活習慣を整えていくことでしょうか。体のためによいことは、膣にとってもよいことなのです。
山本さん:血流がよくなって、粘膜が潤うということでしょうか。定期的に性交渉しないことによる不都合はありますか?
喜田先生:20〜30代は女性ホルモンが出ているので問題ありませんが、40〜50代はセックスレスになってしまう傾向も高く、久しぶりにしようと思ってもできないというケースもあります。
一方で、定期的に性交渉をしている方だと、70代でも潤っていることがあります。
刺激がなくなると、膣が「もう必要ない」という判断をしてしまい、女性ホルモンが低下したり、膣の萎縮が始まったりしてしまうので、自分で刺激してあげるといいですよ。セルフプレジャーやマッサージでも構いません。
山本さん:オイルなどを使った方がよいのでしょうか?
喜田先生:手だと乾燥してしまうので、妊婦さん用のマタニティオイルを使って、親指2本を膣の入り口に入れて毎日刺激を与えるのがおすすめです。