深刻な「少子高齢化」に直面している現在の日本。「おひとりさま」という言葉が定番化し、子どもは生まないという道を選択している人も少なくありません。
一方で、ほかの先進国の中には同様の問題に直面しつつも、あらゆる政策で挽回した国も多くあります。
総合旅行プラットフォーム「エアトリ」を運営する株式会社エアトリが、20代~70代の男女934名を対象に「少子化対策」に関する調査を実施。
その結果と共に、「少子高齢化」に対する意識や諸外国の少子化対策をご紹介します。
7割以上が少子化に「危機感を覚えている」
「少子化に対して危機感を覚えていますか?」という質問では、「非常に危機感を覚える」は39.9%、「やや危機感を覚える」は32.9%と、7割以上が危機感を抱いている結果となりました。
ニュース報道だけでなく、自身の幼少期に比べて現在の小学校はクラス数が明らかに少なかったりと、ちょっとしたときに実感する少子化。
今後はさらに少なくなっていくと予想されているため、危機感を感じるのも当然だといえます。
少子化が加速している原因
「日本で少子化が加速している原因は何だと思いますか?」という質問で、子持ち女性でほかの人よりも回答が多かったものが「働く女性へのサポート」と「企業の出産・育児への理解および制度の不足」でした。
子持ち女性はお金よりもワーママ(ワーキングママ:育児しながら働く女性)へのサポート不足を感じているようです。
子どもあり・なしの男女別でみると、子持ち女性・子なし女性共に1位は「働く女性へのサポートの不足」(子持ち女性:61.3%、子なし女性:53.6%)に。
しかし、女性はいずれも過半数だったのに対し、男性は子持ち・子なし共に30%台となっており、男女間での意識の違いが浮き彫りになりました。
「企業の出産・育児への理解および制度の不足」も男性に対し女性の割合が高くなっており、女性は働くためのサポートが足りていないと感じている人が多いようです。
また、同様に男女間で差があったのが「男性の育児への協力不足」となっており、子持ち男性は11.6%だったのに対し、子持ち女性はその3倍近い30.4%となりました。男性は育児に協力しているつもりでも、女性にとってはまだまだ足りていないようです。
実際に子育てをしたなかで不便だった、辛かった等子育てのしづらさを感じた経験
- 「保育園に入れないから、仕事を辞めなきゃいけない。 時短で働いていた時、明らかに上司から仕事をくれないと感じました。いつも余裕で仕事を終わらせていても、どうせ時短だろうと思われることが嫌でした」(30代/女性)
- 「どうしても子どもを仕事場に連れて行かなくてはならなかった時に、職場の人から子どもを連れてくるなんて非常識だと言われ、同じ子どもを持つ女性として非常に腹立たしく思いました」(40代/女性)
- 「やっぱりお金。養育費特に教育費がかかりすぎる。特に高校から上。私は4人育てたが、上2人は国立大で比較的楽だったが、下2人(双子)は私立だったので半端じゃなかった」(60代/男性)
お金がかかること、またそのお金を稼ぎ出すことについても周りの空気などで苦労を感じていることがわかります。