「漫画ネーム」の大人は、自分の名前をどう思ってるのか
ライターA(以下、A):Yの名前の由来になっているのは、どんな漫画なの?
Y:集英社が発行している漫画雑誌に連載されていた、多分ちょっとマイナーな少女漫画。体は弱いんだけど、心は強く、優しく、逞しく生きている、そんな女性の青春を描いた漫画だったと思う。漫画はもっているけど、うろ覚えで…。
A:漫画、もってるんだね!最初に自分の名前が漫画に由来するものだと知ったのは、いつのタイミングなの?どう思った?
Y:小学生のときに、「自分の名前の由来を親に聞いて発表しよう」っていう内容の授業があって、そのとき。小学4年生くらいのころだったかな。母に由来を聞いたら、「漫画の主人公の女の子の名前をもらったよ。その主人公みたいに優しい女の子になってほしくて」って。
当時は、「漫画が由来だなんて、ちょっとチープだな…」って思った記憶もなくはないかな。自分の名前をあまり気に入っていなかったのもあって、「ほかの友達は漢字ひとつひとつに意味があっていいな〜」とか「もっとイマドキでかわいい名前がよかったな」なんて思ってた。
そこまでメジャーな漫画じゃなかったから、からかわれたりしたことはなかったよ。逆に、メジャーな漫画が由来のお友達を羨ましく思うことはあったかな(笑)。
A:そっか、素敵な名前だけど、本人は気に入ってなかったんだね。でも確かに、“隣の芝生は青く見える”といったように、「こんな名前だったらよかったな」「あの子の名前、いいな〜」って思うこともあるよね。きっと親がどんな名前をつけたとしても。
Y:そうだね。もちろん幼少期から自分の名前を気に入っている子もたくさんいると思うけど。でも私の場合、大人になるにつれて、自分の名前に愛着がもてるようになったかな。