高齢者の運転事故に続き、今度は若い人(高齢者ではない)の「あおり運転」と、日本のニュースは忙しい。つまり、「日本の交通(車社会)はヤバい!」ということ。
私はそれを一部国民の文化力の低さだと思っていますが、そもそもこの文化力というものは個々の「感覚」や「価値観」であって、それらの集大成によって構築されるものです。
日本人と外国人の「時間の使い方」の違い
これは私個人もそうですが、日本人は世界と比べると割と「せっかち」な国民ですよね。実際にロサンゼルスに住んでいる日本人の私から見ると、「せっかち」な特徴を持っているのが日本、時間にルーズな人が多いのがアメリカ。アメリカのバスや電車などの交通手段は、時間表なんてあってないようなものなんですよ。
日本はどうかといえば、飛行機の遅延はあるものの、バスや電車(新幹線)などの「時間厳守」たるや、恐ろしいくらいに正確。だからこそ、モタモタとお土産なんぞ買っているととにかく急かされる。1分と狂わず発車する新幹線もバスも、アメリカ人は必ず驚く日本文化のひとつです。
「早め早めの龍角散」というコマーシャルがありますが、まさに日本は「早め早め」と行動する。それはとてもスマートなことであり、「アメリカ人に日本人の爪の垢煎じて飲ませたい!」と、移住した当時はよく思っていたのですが…あまりにも「遊び」がなさすぎたり、切羽詰まった感じが、いまではちょっと窮屈に感じてしまうようになりました。
もちろんアメリカでも、早めに時間に余裕をもって行動する人もいます。いわば「できる人」もたくさんいる。でも仕事以外ではどうかというと、日本人に比べ外国人は「時間の使い方」が極端に違うように思います。
とある日の空港で…
昔、日本に出張で帰国したときがありました。私もどちらかといえば「早め早め」に行動するたちで、早めに空港に到着するようにしました。
それは余裕をもって空港でゆっくりと時間を過ごしたいという理由ではなく、「もし、乗り遅れたら」とか「途中で渋滞に巻き込まれたら」という、空港までの交通状態への心配があるからです(「ロスのフリーウェイの渋滞は当たり前」という常識があるからこそ、早めに行動を起こすという感じ)。
しかし早めに空港に着いた時点で、実は時間を持て余すのが現状。私は携帯のゲームをしたり、パソコンでテレビを見たりして時間を費やすことがほとんどなのですが…外国人を見ると、少し違う時間の使いかたをしていることに気がつきました。