韓国人の結婚に立ちはだかる「婿姑」の壁
日本ではあまり耳にすることはない「婿姑問題」。夫と妻側のお母さん(夫からすると義母)が対立してしまうパターンです。韓国では、娘をかわいがるあまり、お婿さんの行動に敏感になり、あれやこれやと口出ししてしまうことが多々あるのだとか。
片方の親が日本にいて、物理的にも離れている日韓カップルの間では、そこまで問題になった例を耳にしないのですが、韓国人同士の結婚では“あるある”なことのようです。
夫の知り合いの話ですが、以前、結婚を前提に付き合っていた女性の両親にあいさつに行ったときに、「娘にコレはさせるな、コレをしてやれ、ケンカをしたときは先に謝れ」などといわれたことがあるそうです。
娘をお姫さまのように育て、それを娘のパートナーにも要求する家族…。将来が怖くなり、結婚をやめるという結末に。韓国ドラマでたまに見かけるシーンではありますが、実際にもあるのです。
至れり尽くせり、韓国の産後ケア
日本では、「子どもを産むとき、妻が生家に里帰り出産をする」ことが多いですが、それは少し前までの韓国でも同じでした。
しかし核家族化や高齢出産が進むなかで、産後の女性を家族で支えることが難しくなり、1990年代の終わりごろから、出産後の母体をケアする「産後調理院」という産後ケア施設で過ごすことが多くなりました(「調理」は、韓国語では「体を調(ととの)える」という意味です)。
「産後調理院」を利用すると、24時間、母親と赤ちゃんをサポートしてくれるので、家族のサポートはほぼ必要ありません。また、退院後も「産後トウミ」という、産後ケア専門のお手伝いさんが自宅に来てくれたり、場合によっては泊まり込みで家事や赤ちゃんのお世話を行ってくれたりするサービスもあります。
日本で出産・育児をする女性からすると、とてもうらやましい制度ですね。
こうしたサービスは2週間で約30万円ほどと高額ですが、命がけで赤ちゃんを産んだ妻に対する“感謝の気持ち”だと考えられているようで、このサービスを受けさせないと「ひどい旦那さん!」「奥さんがかわいそう!」なんて言われたりします。
ちなみに、韓国では誕生日にわかめスープを食べる習慣があるのを知っていますか?
わかめは女性の体にいいと考えられている韓国では、子どもを産んだ女性に毎日毎食わかめスープを食べさせます。そのため、誕生日には、自分を生んでくれたお母さんを思い出し、感謝するために、わかめスープを食べるのだそうです。
話が少し逸れてしまいました。それでは本題、韓国で実際にあった3つの「嫁姑問題」をご紹介しましょう。