裁判所まで「見に行く」親戚
「夫の不倫が発覚し、ふたりで貯めていたお金も無断で使い込まれていたことがわかりました。
夫の財布から出てきたラブホテルのレシートと割引券を見せたらすぐに不倫は認めたけれど、『お前が俺の相手をしないからだ』と私のせいにされ、『あなたが家事も育児もしないからそんな時間はない』と返したら殴られて。
すぐに離婚を決め、子どもを連れて同じ市内の実家に戻りました。
両親は以前から夫のモラハラ気味な態度を気にしていたので、不倫を知ると『やっぱりか』と離婚も納得してくれたのですが、問題は近所に住む母親の姉。
裕福な家に嫁いで立派な一戸建てに住むこの親戚は、母から私の話を聞いて『離婚なんてとんでもない、○○ちゃんがかわいそうでしょう』と実家まで乗り込んできました。
そのときはもう離婚調停の申し立てが済んでおり、それを知ると『浮気くらい、妻なら許すものよ。取り消したらどう?』と一方的に言うので本当にイライラしましたね。
シングルマザーの生活がどんなに大変か、子どもが惨めな思いをするかを説かれ、黙って聞いていたけど『いまからでも旦那さんに謝れば……』のところで我慢できず『私も息子も大丈夫なので、放っておいてください』と返しました。
親戚は顔を真赤にして『まあ』と口を開けたけど、母が私は正社員で自立した生活ができること、息子は育児をしない夫に懐いておらず、離婚後はかえってのびのびと暮らせることなどを話してくれました。
親戚は首を振りながら帰っていき、母には『話してしまって本当にごめんなさい』と言われました。
調停が始まると今度はどんなことを話すのかを興味津々で私に聞いてきて、何も答えずにいたら『うちの人の知り合いに弁護士がいるけど、紹介しようか?』と言い出し、ストレスでしたね。
怖かったのは、『あなたが何も教えてくれないから、裁判所に行って貼り紙を見てきた』と言われたときで、その日に調停をしているかどうかもわからないのにそこまでやる姿にドン引きでした。要は自分の反対を無視した私の調停について、把握したいんですよね。
さすがに母も『やめてほしい』ときっぱり言ってくれて、それ以降は会うことを避けています。まだ調停中ですが、こんな人が身近にいると気が休まらないです……」(女性/40歳/セールス)
裁判所には、その日開かれる法廷や調停について、事件番号などが書かれた紙が貼り出されます。
当事者が調停中であると話していても、その確認のように裁判所に足を運ぶようなことは、デリカシーを疑う言動ではないでしょうか。
親戚であっても離婚はその人自身の問題であり、コントロールしようとするのがそもそもの間違いです。
こんな親戚にはいっさいの情報を与えないのが安心であり、しっかりと距離を置くのが自分のためですね。
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