こんにちは。韓国在住の日本語教師ライター、HAZUKIです。在韓ならではのリアルな韓国情報をおとどけしています。
以前お話しした、日韓の選挙活動の違いの記事はご覧いただけましたか?
そちらの記事で、大統領を守る特殊部隊軍隊について少し触れました。
今回はその特殊部隊の仕組みや、韓国で放送されている「軍隊バラエティー番組」についてもご紹介します。
韓国ではありえない?日韓の警備体制
大統領のセキュリティを担当する特殊部隊の正式名称は「大統領府警護室」。韓国大統領の警護と安全を確保するために設立された組織です。
実は前ムン大統領が就任した際、この部隊の一人、チェ・ヨンジェさんが「イケメンすぎる軍人」と話題になったことがあります。
彼の人気はすさまじく、ファンクラブもありました。
ムン大統領と共にチェ・ヨンジェさんが移動するたびにファンらが駆け付けるくらい人気だったのですが、彼はそれを理由に自ら大統領府警護室を去ってしまいました。その後は、軍隊バラエティー番組に指揮官として出演しています。
筆者も「かっこいい人だな、俳優さんかな?」なんて思っていたのですが、調べてみたら元大統領府警護室の人だったので驚きました。
さて、大統領府警護室について詳しく説明しますね。
大統領府警護室は、韓国の国家情報院(国家情報機関)と共同して、大統領とその家族、および大統領府の施設を保護する責任があります。
この部隊は、テロ攻撃、誘拐、暴動、またはその他の脅威から大統領を守るため、非常に高度な訓練を受けたエリートチームです。
大統領府警護室は、韓国警察庁の管轄下にありますが、独自の特別な権限を持っています。その権限には、大統領の警護に関連する犯罪捜査、国家安全保障のための情報収集、そして大統領の交通ルートの規制などが含まれているようです。
大統領府警護室の隊員たちは、年齢制限と身体的条件に合格した男女が志願して選ばれ、非常に厳しい訓練を受けます。訓練内容には、射撃、近接戦闘、爆発物処理、そして車両操作なども…。
大統領府警護室は、韓国政府にとって非常に重要な存在であり、常に最高の状態で運用されています。
ここまで見れば、「韓国では警備の不手際で大統領が被害を受ける可能性はかなり低い」と予想することができます。
逆に韓国人からすると、以前起きた安倍元総理の事件や先日起きた岸田総理への襲撃事件も「そんなことが本当にありえるのか?」と思うようなことであり、筆者の周辺の韓国人は「韓国ではありえない」と驚いていました。
韓国では「軍隊バラエティー番組」が人気!
また韓国のバラエティー番組では「一日軍隊入隊ツアー」がよく取り上げられます。もう軍役を終えたお笑い芸人たちや女優たちがツアーに参加していて、動画はYouTubeで探したら簡単に出てきますよ。
また2021年に放送された『カンチョル部隊』は、かなり多くの注目をあつめた軍隊バラエティー番組でした。
この番組では一般人や芸能人がそれぞれの部隊代表として競い合います。軍事訓練や日常の軍生活を通じて、それぞれの部隊の強さを証明する内容です。
毎回エピソードのお題が違って、「この部隊は海に強い」「この部隊の強さは体力」などそれぞれの軍隊の特徴やカラーを自然と知ることができます。
このバラエティー番組自体はシーズン2までありましたが、同年の6月には終了。しかし、ここで有名になった一般人や芸能人が「カンチョル部隊の出演者」として多方面で活躍することになりました。
ですから、番組が終了したにも関わらず、いまでも話題になる番組です。
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