こんにちは。垣屋美智子です。証券アナリストとして10年間従事した後、現在はスタートアップ企業の財務・経営支援をするほか、事業分析力と会計知識を生かし「誰でも今すぐできる」をテーマにマネー、ライフ、キャリアについて執筆、講演活動を行っています。
きょうは、イギリスの学校に通う娘たちと学校の成績の話をしていて、この考え方は現代社会に沿っていていいなと思ったことがあったのでお話しします。
立体的に進路を考えると人生は変わる?
みなさんは、成績表の5段階評価や偏差値を思い浮かべるとき、横に思い浮かべますか?それとも縦に思い浮かべますか?
「偏差値50以上」「テスト30点以下」など、以上や以下で成績を表すことが多い日本では、上下で数字を並べているのを思い浮かべてる人が多いのではないでしょうか。
また、横でイメージしているとしても、一直線なイメージで、やはり以上と以下で考えやすいように思い浮かべる人が多そう。
私も、結構そういうタイプでした。
かたや、娘のイギリスの学校の成績表の評価軸はというと、
- Exceptional Performance(素晴らしいパフォーマンス)
- Working Beyond Expected Level(期待値を超えるレベル)
- WA Working At Expected Level(期待通りのレベル)
- WT Working Towards Expected Level(期待値に向けて努力中のレベル)
などですが、Beyond(〜を超えて)やAt(地点)やToward(〜に向けて)など、期待値に対しての現在地という表現がされます。
たとえば期待値が2だとして、どの道を通っても2を達成することが大事だし、なんなら4か4より先を目指してほしいという感じ。
また、上下の優劣はないから、1、2が3、4より高い位置にあるのも特に意味はなく、むしろ2より遠くを目指せればいいというイメージ。
遠くの目指し方もそれぞれになるので、より立体的なイメージです。
「立体的な評価軸」と「直線的な評価軸」の目指すものは全然違う
「いい成績を目指す」となったときに、直線で考えるのと立体的に考えるのとでは全然違う目指し方になるなと思います。
直線で考えると、より難しいものを目指すイメージですが、立体的であれば期待値は到達できることが前提で、それを超えることが求められています。
たとえば、直線で考えると東大入学が5段階評価の5であれば、それの意味するところは東大入学がゴール。
ですが、立体的に考えると、東大入学はあくまで期待値になりますので、東大入学が「期待値通りのパフォーマンス」となり、その先に「期待値を超えたパフォーマンス」、さらには「素晴らしいパフォーマンス」と評価軸は続きます。
つまり、入学がゴールではなくて、その先を目指させる設定になっていますし、その先は自らが自由に考えて設定して目指すものなのです。
また、直線で考えると、路線変更が難しく、路線変更を強いられる場合「挫折」という言葉とセットになるイメージですが、立体的に考える場合、そもそも路線がないので路線変更が存在しません。
もちろん、直線的な評価軸のいいところもあります。でも、なぜ私がこの立体的に評価する考えが現代社会に沿っていると感じたかというと、それは現代社会では過去の上下の価値観が通用しないから。
これに関しては、発行しているメールマガジンにて、お話しします。ぜひチェックしてみてくださいね。
- メールマガジン「垣屋美智子の『キイトク』」
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