「部下を疲れさせる上司の特徴」を挙げましたが、実際にこのような上司が職場にいるとどのような影響を与えるのでしょうか?
「モチベーションの低下(34.9%)」や「業務効率が落ちる(33.9%)」「雰囲気が悪くなる(25.5%)」といった声が多く集まり、そのほかには「ストレスがたまる(14.2%)」「離職率の増加(9%)」などが挙げられています。それぞれの回答に関して深堀してみましょう。
5位 離職率の増加
「仕事のできる若い子たちがどんどん辞めていく」(40代 女性)
「上司の顔色を上手にうかがう人が出世し、不器用で真面目な人ほど疲弊して辞めていく。人材の流出が起こる」(40代 女性)
部下を疲れさせる上司の存在が、「離職率の増加」の要因の一つとも言えるでしょう。ストレスを感じモチベーションも上がらないような職場では働きたくないと考える人が増えるばかりです。離職率が上がり人手不足も問題となり、残された人たちの負担も増え、ストレスを感じる職場は悪循環に陥ることでしょう。
4位 ストレスがたまる
「明瞭な指示だと単純作業で簡単に終わるはずなのに、考えることが多くなって疲れる。取り越し苦労という感じ」(20代 女性)
「仕事を押し付けてくるため体力的に辛くなりますし、上司の機嫌を取るため精神的にも辛いです」(30代 女性)
職場において人間関係はとても大事なこと。上司との関係性がうまくいかないと、精神的なストレスを感じる人が多数いるでしょう。上司が仕事を大量に押し付けたりやり直しを頻繁に命じたりすれば、体力的な負担も感じてしまいます。実際に「仕事の負担が増える」「残業が増える」と回答した人も少なくありません。
3位 雰囲気が悪くなる
「場の雰囲気が息苦しいです。下手な動きで怒られるのも怖いので、機嫌を見つつこっそり動くのが辛かったです」(20代 女性)
「同僚同士で誰が上司とやりとりするか探り合い、仲が悪くなる」(40代 女性)
職場の雰囲気が悪化する原因の一つは、部下を疲れさせる上司の存在とも言えるでしょう。威圧的な態度や感情的な振る舞いが繰り返されることで、部下はストレスを抱えたまま仕事を続けることに。このような環境では、他の社員同士の関係もぎくしゃくし、協力体制が築きづらくなります。最終的にはチームワークの崩壊を招き、仕事の効率も落ちてしまいます。
2位 業務効率が落ちる
「仕事の効率が下がる。わからないことや相談したいことがあっても気を遣って聞けず、仕事が進まない」(40代 女性)
「業務の戻りが頻繁に発生し、同じような業務を繰り返すことになり、効率が悪い」(50代以上 男性)
部下が指示の不明確さや上司の感情に振り回されることで、仕事の効率は大きく低下します。無駄な手戻りや、頻繁な指示変更によって業務が滞り、結果として生産性が大きく影響を受けます。部下が自信を持って仕事に取り組める環境が整っていないと、業務が進まないだけでなく、クオリティも下がるのです。
1位 モチベーションの低下
「チームのモチベーションを下げてしまう」(20代 男性)
「上司への人望がなくなり、やる気の低下につながる」(30代 女性)
部下が疲れを感じると、その疲れは直接的に仕事への意欲に影響を及ぼします。やりがいを感じず、ただ与えられた仕事をこなすだけの状態になると、業務の質も下がり、最終的には職場全体のパフォーマンスが低下します。