時間管理(タイムマネジメント)とスケジュール管理の違い、わかりますか?
『カンタン!効果的な!時間管理術!メールマガジン』著者であり、数少ない時間管理専門のプロフェッショナルとして多くの企業研修を担当する水口です。
きょうは「時間に余裕がない」という状況について考えてみましょう。
タスクが終わる作業計画の立て方
私たちが普段行っている仕事のうち、打ち合わせなどのアポイントメント(時刻が決まってる仕事)は、計画と結果(実績)がだいたい一致します(多少のずれはあるにせよ)。
一方、タスク(時刻が自由な仕事)は 計画と実績がぴったり合うとは限りません…。というか、合わないことの方が多いかもしれません。タスクで計画と実績が合わない理由はいろいろあります。
「やってみたら計画時点で考えていたよりも難しく、時間がかかった」というのも理由のひとつです。
でも、それ以前の問題として「もともと予定していなかった仕事が 飛び込んできて時間を取られた」という理由も大きいです。
最悪なのが、この「予定外の仕事」の存在を無視して立てた計画、つまり、アポイントメント以外の時間を、全部タスクに使う前提で立てた計画です。これは絶対に計画通りにいきません。
「予定外の仕事」の存在がある以上、 タスクの計画は余裕を残して立てるべきなんですね。
ですから私は、予定外の仕事が発生する前提で計画することをおすすめしています。目安として2割程度の時間を(1日あたり1時間半を)残しておくことを推奨しています。
どれだけの時間を残すべきかは、職種やその人の立場などでも違うので、あくまでも目安ですが。ただ、その余裕を残して計画する前提でも、計画はできれば「やや控えめに」立てる方がいいと思います。
タスクの作業計画は「やや控えめ」がいい
予定外の仕事の存在を想定して立てる計画であっても、計画はやや控えめにしておくのがいい。これにはいくつも理由があります。
そもそも、私たちはタスクの所要時間を甘く(短く)見積もりがちであるのも理由のひとつです。
他には、同じ計画通りにいかないなら、「計画より遅れてばかり」の状況より「計画よりも進んでいる」状況の方が気分的にいいという理由もあります。
また「詰め込んだ計画を立てたからといって生産性が上がるとは限らない」というのも理由のひとつです。計画に余裕がありすぎた場合は、その日やるつもりのタスクが終わってもまだ時間が残ります。
でも、そのときは翌日のタスクをやればいいだけの話であって、時間が無駄になるわけではありません。(計画を詰め込んだ方が、自分へのプレッシャーが高まるという効果は多少はあります)
しかしこれらの理由以外に、私が重視している理由がもうひとつあります。