個人セッションのご相談で、よく「彼氏ができるようになるには、何をすればいいですか?」という方法論だけを聞きに来る人は少なくありません。きょうは、恋愛の基本の「き」 からお伝えしたいと思います。
「恋人という存在を手に入れる」ことがゴールになってない?

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まず、「彼氏を作る」「彼氏ができる」となっているときは、「大学に入学する」「大学生になる」と同じことをやっていると気づいてほしいと思います。つまり、大学は勉強するための場所であって、エントリーや身分がゴールではないのですが、なかには本質をすっ飛ばしてそこだけを考えていた人もいたはずです。
パートナーシップも同じ。その状態がゴールなのではなく、そこは恋愛する場所なので、恋愛をすることに重きがあるのです。実際「彼氏ができるようになるには、何をすればいいですか?」と聞かれる人は、その状態を求めているのであって、いちばん大事な「恋愛」を考えていなかったりします。
恋愛という名前がついても、結局は自分以外の誰かといっしょにいることですから、それはほかの人間関係と同様、人との関わりが仕事です。「関わりに関しては、何も考えてない…でも、彼氏という存在がほしい」となっているかたは多いのです。
「彼氏ができれば、関わりは自然にうまくいって、ほしかった感情・感覚がすべて手に入る」…と思っている。でもご相談者さんのお話を聞いていると、そういうかたは往々にして、たとえ出会っても、同じタイプとしか出会っていません。
恋愛マッチングアプリなどで、相手と気が合って出会うのだけども、実際何回かデートして3カ月くらい経つと、相手の態度がシラ~っとしてくる。デートにも誘われないし、声をかけても「仕事で忙しい」といわれ、女子はそれでも、相手に気を遣って黙って待っている。そして気づいたら音信不通に…というパターンが多く見られます。
結局、そんな相手は「彼女」というモノを一瞬手に入れたかっただけで、恋愛をしたかったわけではない。むしろ、人なんか煩わしいと思っていますから、ヤることやったら、それで興味が薄れます。
まあヒドイ、そんな男許せない!…だけども、一度冷静に振り返ってみてほしいのです。「あなたも同じことを求めていませんでしたか?」と。
自分以外の誰かと付き合う、ということは、大なり小なり、相手の人生に片足を突っ込むことになります。相手の考え、相手の望み、相手の将来、人生観…そんなものに触れなければなりません。そこを度外視して、わたしの考え、わたしの望み、わたしの将来、人生観…だけを「相手にわかってもらおう」としていることが多いのですね。