こんにちは。垣屋美智子です。現在私はスタートアップ企業の財務・経営支援をするほか、「誰でも今すぐできる」をテーマにマネー、ライフ、キャリアについて執筆、講演活動を行っています。
今回は外資系企業でキャリアを形成してきた40代女性のメルマガ読者の方からこんなご質問をいただきました。
読者からの質問:30代の幸せな働き方は?
私は33歳独身です。これまで広告代理店でバリバリ夜中まで働いていましたが、体を壊して最近退職しました。結婚もしたいし、子育てもしたいし、仕事も続けたいですが、これからは家族のことも大切にする時間を持てるような仕事につきたくて、どんな仕事ができるのか模索中です。まだ結婚もしてないですが…(笑)。
「自分のことだけをしていた20代の時間の使い方」から、「家のことにも時間を使っていく30代」では、どんな仕事・働き方が、ハッピーにやっていけるのかアドバイスいただきたいです。
子育てをしながら仕事を続けるためには…
ご質問ありがとうございます。先日は40代のバリキャリの方から質問をいただきましたが、今回は30代の方からのご質問です。この質問も、大変共感します。
20代はがむしゃらに働いていたのが、30代になっていろいろ見える余裕が出てくると、仕事をバリバリこなすのも素敵と思う一方で、仕事以外の部分にエネルギーを注げない生活は将来の出産や子育てを考えるとバランスが取れない感じもしてしまいますよね。
私自身も「こんな働き方してたら絶対子育てできないな」と思いながら、朝7時から夜10時までオフィスにいる証券アナリストとしての生活を送っていました。
紆余曲折で独立などもしましたが、なぜいまも子育てをしながら仕事が続けられているのか改めて考えてみると、「専門性がある」または「人間関係がある」というのが大事かなと思います。特に後者は非常に大事だと思います。
「専門性」が必要な理由は?
まず、専門性。よくいう「自分の好きなことを仕事に」というのは自分目線ではその通りだと思います。しかし一方で仕事を頼む側になって考えると、「価値を提供できている」ことが大事です。ですから、専門性があれば価値を提供できていることがダイレクトに証明しやすいわけで、専門性があると「続けやすい」といえます。
私は女性医師の友達がいますが、医師は資格が必要な仕事で、しかも資格を取得するのが難しいので、必然的に需要に対しての絶対数も少なく、子育てをしながらでも続けられる職業です。
看護師の資格のある友人もいますが、結婚後は上場企業のヘルスケア推進の部門にて社員の健康をサポートする仕事に就いています。勤務時間が一定で、産休育休も取れて、継続して仕事を続ける環境だそうです。
また、資格だけでなくても、マネージメントや経営などシニアポジションに求められる仕事も誰もができるものではないので、専門性になり得る可能性もあります。
逆に私が個人的にあまりおすすめしないのが、個性が発揮できる仕事。20代の女性が会社のTwitterを個性を出しながらアピールしているのを見たりしますが、これが専門性かというとそうは思わないのです。
30代、40代になってもそのパターンで個性を出しながらいろいろな商品を宣伝するというのができればよいと思います。しかし、結婚や子育てを経て、そのまま個性を出し続けるほどの覚悟があって始めたのではなく、勢いでスタートした場合、ある時期でストップしてしまうのが見受けられるのです。
一方で、専門性があったとしても代替可能でもあります。ですから、専門性をもっていてもバリューを提供し続けるのは非常に大変なこと。そんなときに大事なのが、次に説明する人間関係です。