こんにちは。神戸メンタルサービス代表の平です。
カウンセラーの仕事とは、「男女関係の揉め事のご相談を受けること」といっても過言ではないかもしれません。そして私たちは日々、多くのクライアントから「男女関係はどのようにして終わるのか」ということを学んでいます。
「彼が浮気した」「同窓会がきっかけで、妻と昔の彼氏の恋が再燃してしまった」「夫に隠れた借金があり、それも笑えない金額だった」など、別れの原因はさまざまです。
きょうは、「男女関係が終わるたったひとつの原因」についてお話します。
男女関係が終わるたったひとつの原因

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心理学では、こうした別れの原因となった出来事を、表面的なこととは違う観点から見たり、考えたりしてみます。
たとえば、「会社を辞めたい」と思っている人のほとんどは、実はほんとうにやめたいのは会社ではありません。心理学の観点で見た場合、会社を辞めたい人がほんとうにやめたいのは、会社で感じている“感情”です。
無理をしたり、理不尽だと思ってもがまんしたり、いやな顧客に腹が立っても作り笑いでしのいだり…。会社を辞めるという手段をとることで、それら不快な感情を感じなくて済むようにするというわけです。
男女関係も同じです。とくに自分といるときにパートナーが不機嫌だと感じたとき、多くの人は別れを考えます。
不機嫌の原因はカップルそれぞれに異なりますが、とにかくその何かのために、パートナーが口を聞かなくなったり、イライラしたり、あなたを攻撃したりしてくるのですね。
パートナーからのそれら「不機嫌である」というメッセージには、このようなことも含まれています。
- 「あなたは私のよろこびではない」
- 「あなたが私を不幸にした」
- 「あなたは役立たずだから、いても意味がない」
心理学用語で“自尊感情”といいますが、私たち人間は「自分は誰かの役に立ちたい」「自分は愛する人にとっての特別によい存在でありたい」とつねに思っているものです。
パートナーが不機嫌だと、この自尊感情はまったく満たされないわけですね。
自分という存在が相手のよろこびになれていないと思うわけですから嫌な気分ですし、ときには不機嫌なパートナーに対して「いいかげんにしろよ!」などと攻撃になってしまうこともあります。
一方、不機嫌なパートナーは、なんらかの怒りをもっているのだけれどもまだ我慢しているという状況です。
ただでさえ、あなたのために我慢をさせられていると感じているので、そのあなたから攻撃的な言葉を投げつけられたとしたら、我慢も限界となり、大爆発が起こりかねません。
そして壮絶なケンカへと発展し、「もうあなたとはやっていられない」と破局することが多いわけです。
それからもうひとつ、不機嫌は“無関心”や“無反応”という形でも表れます。表だってのケンカはしないのですが、それぞれの存在をまったく無視しているという状態です。
ある男性から、こんなお話を聞いたことがあります。
「あいつの前で大きなオナラをして、なにも言われなくなったときに離婚を決めました」
なるほど。「やめてよ、もう!」などと言われているうちは、まだ修復の見込みもあるということかもしれませんね。
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