もしあなたが5歳から毎日ピアノを弾いていたら、いまごろピアノを弾けていると思いませんか?もし12歳から、英単語をひとつずつ欠かさず覚えていたら、いまごろ英語が話せるようになっていると思いませんか?
「でも、もう手遅れだから…」「あのとき始めておけば…」って、勝手にあきらめていませんか?もしきょうから始めて、毎日コツコツ積み上げれば、きっと10年後には結構ピアノが弾けるようになっている。英語が、それなりに話せるようになっている。そう思いませんか?
成功のノウハウもそれと同じで、毎日ちゃんと積み重ねていけば、いつから始めても、気がつくと、結構身についているものなのです。毎日できることをせず、将来を憂いてだけいても、何の解決策にもなりません。
後から考えると10年なんてあっという間に過ぎてしまっているもの。あせらず、どんなことでも、いまできることをひとつひとつこなしていけば、あなたにも成功者への道が開けます。
さてきょうは、成功者の共通点「好奇心」についてお話しましょう。
すべては「究極の美」のために…
だいぶ前になりますが、わたしが六本木ヒルズで開催されていた、レオナルド・ダ・ヴィンチ展を見てきたときのお話です。レオナルド・ダ・ヴィンチという名前を聞くと、まず思いつくのは、『モナ・リザ』それに『最後の晩餐』でしょうか。
でもそのときの展示会は、彼の書いた絵画の展示ではなく、彼の直筆ノートのひとつである、『レスター手稿』の展示でした。
ノートからは、彼が単なる画家ではなく、天文学、解剖学、建築土木、自然科学など、さまざまな分野でも最先端の研究者であったことがわかります。
彼が天才だったというのは、おそらく世界共通の認識なのでしょうが、わたしは彼の研究に感心しながらも「彼の研究のゴールはいったい何だったんだろう?」「なぜ彼は、こんなにいろんなことを研究したんだろう?」と、ずっと疑問に思いながら展示会場をまわっていました。
展示会場内の最後のコーナーでの説明では、「彼は絵画を究極の美であると考えていて、彼のすべての研究は究極の絵画=究極の美を追求するために必要な研究であった」と思わせるようなコメントがありました。
たしかに、『最後の晩餐』の絵に描かれた人物の構図の絶妙のバランスが、実は彼がずっと研究してきた「波紋」の研究の成果であったこと、そして天文学の研究が彼の優れた遠近画法に結びついていること、光と色の関係を研究することがあの微妙な『モナ・リザ』の微笑みをつくりあげたのだということもわかりました。
でも彼は、最初から究極の絵画を書くことを目標・目的として、すべての研究をしたのでしょうか?そんなことを考えていると、ふとレオナルド・ダ・ヴィンチ展の少し前に訪れた「Idaho Falls」というアイダホ州の小さな町で聞いた話を思い出しました。