いい仕事をしようと思ったら、やはり肉体的な疲れもちゃんととって、体調万全でいることも当然必要です。身体が疲れているときには、精神的にも元気がなくなってしまうからです。
発想もマイナスに向かいがちになって、自分の能力まで否定してしまう。本当にそんなことが起きてしまいます。そんな状態では、いい仕事もできませんし、人に対しても優しくなれません。
だからみなさんも普段からストレッチをやったり、運動したり、マッサージしたり、身体のほうの管理もちゃんとしてくださいね。
体調が整って、いい仕事ができる準備ができたところで、次にいい仕事を、さらに成功する仕事へと高めていくための、心の準備を整えることが必要になってくるのです。
今回は、以前ドイツ出張中に出会った成功者の話からヒントを得た「心の準備を整える習慣」について、お伝えしていきたいと思います。
幸せな成功者は、怠け者?
以前、ドイツ・ケルンでの世界最大の食品展示会の期間中、ヨーロッパ最大の冷凍野菜メーカーのCEOに会う機会がありました。
彼はいつもとてもエネルギッシュで、とっても早口で、話しているそばからどんどん新しいことに向かって脳が回転しているような、そんな印象のひとです。
彼に会ったのはフードショーの会場だったので、当然ほかからもたくさんのお客さんが来ていて、とてもわたしの相手をゆっくりとしているような、そんな時間はなかったと思います。
それでもわたしの顔を見ると、すぐにあいさつに来てくれて、わたしの肩に手をまわして「日本からはるばるようこそ!」と人懐こい笑顔で迎えてくれたのです。
少し話がそれてしまいますが、日本でも最大規模の食品展示会が3月に開催されるのですが、わたしの経験上、展示会場に、大手の会社の重役クラスがほぼ張りついて訪問者に笑顔をふりまいてあいさつをするなんてことは、日本ではちょっと考えられません。
いろんな会社のトップの人たちに会うたびに「せっかくすごい努力して社会的な地位を得たんだから、もっとその地位を利用してひとの心をつかんだらいいのに」と思うんですよね。
どういうことかというと、世間では「会社の社長」という肩書きがあったら、それだけで「このひとはすごいひとなんだ」と判断するわけじゃないですか。
もしすごい肩書きのひととか、有名な人を紹介されたときに、そのひとがすごい気さくなひとで、笑顔でぎゅっと握手してくれて、目を見て「よろしく」っていわれたら、それだけで「このひとについていこう!」くらい思っちゃうわけですよ。そんな簡単なことでファンが増えちゃうんですよ。
それが、逆に「自分は偉いんだ。しかたなく君ともあいさつしてるんだ」みたいなムードが感じられちゃったら、どうですか?「もう2度とこのひとには会いたくない」って思いますよね。笑顔であいさつしたからって、失うものは何もないんですよ。
飛行機のなかの態度でもそうですよね。どうしてビジネスクラスに乗っているお客さんたちの多くって、あんなにキャビンアテンダントさんに対して無愛想なのか…おっと、この話をし始めると、とても長くなってしまうので、その話は別の機会にとっておくことにして本題に戻ります。