こんにちは。韓国在住3年目の日本語教師HAZUKIです。きょうは「日本人と韓国人の結婚観の違い」についてご紹介します。
韓国は日本に比べて晩婚、シングル主義がとても多いです。それらの理由には、次のようなことが影響しているのかもしれません。
日本と韓国の結婚には、大きく以下3点の違いがあります。
- お互いの両親・親戚との付き合い方
- マイホームについての考え方
- 「子どもを持つ」ことのハードル
では、ひとつひとつ見ていきましょう!
1.お互いの両親との距離が近い
韓国は日本にくらべて家族の付き合いが多いです。何かイベントがあるときに集まるのはもちろんのこと、妻も夫もお義母さんから毎日電話がくる、という家庭もめずらしくありません。
結婚するとそれぞれの家族の一員になるという考えがあるので、線を引かずに自分の子どものように接するのです。
また韓国は家族行事をとても大切にする国で、誕生日、結婚記念日などにはみんなで集まってお祝いをする家庭が多いです。
日本では「夫婦」や「夫婦とその子ども」で構成される“家族”の生活を大切にする人が多く、親戚の集まりにも顔を出さないという人も、もはやめずらしくはありませんよね。しかし韓国で同じスタンスだと、とても冷徹な人に見られてしまうことも。
人と会うのが好き、パートナーの両親と仲良くなりたいという人にはうれしいことかもしれませんが、個人の生活を守りたい、家族との距離間も必要だという人には少し大変かもしれませんね。
2.結婚したらマイホーム!
日本では若くして結婚するカップルも多いため、結婚してすぐにマイホームを購入するのではなく、どちらかの家で一緒に住む、またはお金が貯まるで賃貸で暮らすという夫婦も多いのではないでしょうか。
一方の韓国では、結婚するときに新しい家を準備するという文化があります。そのため、家を買うまで結婚はしないというカップルも少なくありません。
しかし最近、韓国の住宅価格は急騰しており、特にソウル市内では1億円出しても家を買えません。ですからほとんどの人は銀行から融資を受けて家を買ったり、親にお金を借りて家を準備したりします。
日本では持ち家がなくても気にしない人も多いですが、韓国では「家をもってこそ一人前」という考えがあるので、家に対する情熱が違います。そしてそんな“家問題”が、若いカップルの悩みの種や結婚を阻む要因になっているのです。
3.高すぎる教育費と就職難
日本でも子どもを意識的に作らない共働き夫婦であるDINKsが増えていますが、「結婚したら子どもがほしい」と考える人はまだ多くいます。しかし韓国ではいま、子どもを持たない夫婦がかなり増えているのです。
現在韓国は経済情勢が悪く、かなりの就職難。そのため、いい会社に入るために小学生から大学準備を行います。ほとんどの小学生は学校が終わったあとに、毎日夜遅くまで塾に通うことに。
しかしそこまでしていい大学を卒業しても就職できない、いい会社に入れない人も多いといった状況です。
未来の展望が見えないなか、自分の子どもに同じ思いをさせたくないと感じる人たちも多くいます。また子どもがほしいと思っても、教育費の問題もあります。子どもが大学を卒業するまでは金銭的にも自分より子ども優先の人生を送らなくてはいけません。
このような事情から、子どもを持たない夫婦がいまかなり増えているのです。
ここまで日本と韓国の結婚観の違いを醸成する3つの要素をまとめました。お隣の国でも文化はまったく違いますよね。このような文化の違いや背景を知っていると、いま人気の韓国ドラマを、もっと面白く観ることがかもしれません。
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