麻酔が切れた後が激痛!
そして、痛がりのわたしは忘れていました。陣痛に負けて帝王切開になりましたが、帝王切開は切るときは麻酔で痛くありませんが、麻酔が切れた後は傷が激痛!
痛み止めの点滴は入っていましたが、2日目からはさっそく歩く練習です。
ベッドを少しずつ起こして重力に慣らす。それだけでも傷に重みがかかって「イタタタ…」となります。
そしてベッドから降りるにはもう決死の覚悟が必要。普段腹筋なんて使っている意識はないですが、腹筋を切られているので少しでも力を入れると「ギャーーー!」と雄たけび。
なんで出産て全部痛いことだらけなのよ…神さま、人間の作り方間違ってんじゃないの?と思いながら死ぬ気でベッドから降りました。
そして早く自分が生んだ息子を見たいというと「30m先の新生児室まで自力で歩いて行ってね」とスパルタな指導。
まっすぐ立つこともできないのに、ヨロヨロと足を引きずりながらなんとか新生児室まで。あの瞬間は人生で一番頑張った瞬間だと思います。
新生児室にたどりついた瞬間、自分のなかにいた息子を見てなんとも言えない気持ちでした。
「え、この子わたしのなかにいたのか。ていうかわたしと血がつながった子?」と不思議でくすぐったい感じでいっぱい。
初めてこわごわ抱いた自分の子を見て、傷の痛みも忘れるような感覚でした。
ここから傷が癒えるまでや、その後のスパルタ母乳指導など、産後のあれこれもいろいろありましたが、まずは破水から、まさかの緊急帝王切開を経験した話はここまで。
「苦しんでこそナンボ」な価値観
実際に経験してみて感じましたが、日本は特に「苦しんでこそナンボ」な価値観が強いなぁということ。
「したから生みたい」なんて一言も言ってないのに、そのために陣痛促進剤でまる1日地獄を味わったわけで。
そのときに「帝王切開でも可能です」と言ってくれていたら、ここまで苦しむ必要もなかった気がします。
日本は無痛分娩なども遅れていると言われていますが、痛かったからかわいいとか帝王切開だからどうのという考えは、わたしはあまり賛同できません。
結局促進剤の陣痛に耐えられずに帝王切開したわたしも、子どもはめちゃくちゃ可愛いし、もししたから生んでいたら可愛さが変わるか?というと変わらないかなぁと思います。
帝王切開だからどうの、とか「生み方」にまでいちゃもんをつける世の中自体がどうかしてると思うし、出産そのものが命懸けであること、無事に子どもが生まれてきたことを祝福するベクトルに進んでほしいなと思うきょうこのごろです。
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