「俺の何が悪かったんだ」モラハラ夫に反省の色なし
ライターT:いまご主人からの連絡は?
レイコ:私にも子どもたちにもLINEが来るけど、子どもたちは無視してるみたい。相変わらずズレた発言を一方的に送りつけて来るよ。
ライターT:ズレたとは?
レイコ:「俺の何が悪かったんだ」「こんなやり方どうなんだ」とか。
ライターT:第一声がそれ?相手がどんな気持ちで家を出て、どんな状況でいまいるのか…そんなことを気にした発言がないっていうのは、悲しいですね。
レイコ:どう対応してくるかなって思ってたけど、もうそのLINE読んだ瞬間に子どもたちと3人で「やっぱりもう無理だね。どれだけのことをしても、お父さんには私たちの気持ちはわからないのかもしれないね」ってより結束力が強まった。
だってさ、家に帰ったらもぬけの殻で「3人で出て行きます」と一言だけ書いた手紙が置いてあったらさ、鬼電してくるとか、「まずは話したいからとにかく帰ってきてくれ」とか、いくらでもいうことあるじゃない?そういう必死さをまったく感じなかったんだよね。
私には淡々と、「子どもたちはなんていっているんだ、連絡させろ。俺の何が悪かったんだ。お前たちのためにこんなに頑張ってきたのに」という内容のメッセージを長〜い文章で入れてきた。ただの正当化だよね。うんざりしたよ。
ライターT:驚きすぎて考えられなくなっているのかな?
レイコ:それはあるかもね。夫は特に娘を溺愛してるから、長女に「〇〇ちゃんがいなくなったら父さんは胸が苦しい」とかLINEして来たらしく、娘には「キモ〜ッ!」といわれてた。多分、自分に酔ってるよね。妻に子どもを無理矢理に連れていかれた「なにも悪くないかわいそうな僕」って感じに浸ってるんじゃないかしら。とにかく、いま子どもたちはもう父親には会いたくないといってるし、それを尊重したいね。
ライターT:現実逃避中なんですね、ご主人さん。
レイコ:妻にはマウント取って傷つける発言して、子どもにはポエムみたいな自分に酔ったことを伝える…子どもは意外とちゃんと見てるから。モラハラ夫には、みなさん気をつけてほしいね。
とにかく、うちの夫は周囲に話してみても、典型的なモラハラだった。というわけで、私はもう我慢するのをやめたの。自分の人生だし!というか、そもそもモラハラ男と結婚したつもりはないし。
若いころの私はめんどくさがりだったから、好きといってくれた彼と恋をしたい時期にたまたま付き合って、そのまま結婚したけど…あのときにほんの少し気になっていた細かい言動を無視しないで、もう少し深く考えられていたら違った結末になっていたかもね。
ライターT:これから結婚を考えている若い男女のみなさんにはぜひ、参考にしていただきたいですね。
レイコ:あはは。まあ、若いうちは失敗がつきものだからね。ちょっと残念な失敗だけど…。彼のモラハラについては結婚してからわかった面が大きいけど、自分が人を見る目をしっかり養わなかったツケだね。
もちろん、これから大変なこともたくさんあるけど、子どもたちとなら乗り越えられると思う。ふたりとも私をとても理解してくれてるしね。しかも、ありがたいことに派遣から正社員にならないかと会社からも声をかけてもらえていて。
ライターT:本当にいいタイミングでしたね。レイコさんなら、素敵なお相手がいくらでもまだいますよ!新たな生活、楽しんでくださいね。問題が解決されることを祈っています。
レイコ:しばらく、男性はK-POPアイドルだけでいいかな(笑)
「知らず知らずモラハラ」に要注意
レイコさんのご主人のモラハラの特徴は、以下になります。
- 世間体を気にし、表面的には良い人に見える
- 家族など近しい人からの注意や相談を素直に聞き入れられない
- 自分の非を認めたり省みることができず、他責傾向がある
- 相手の気持ちや状況を考えず、上から目線で発言をする
- 共感ができず、否定的な考え・言葉を投げかけてくる
これらにより家族から愛想をつかされてしまいましたが、実はこれがモラハラと認定されてしまう人たちの特徴でもあるようです。
ですが、「何がモラハラにあたるのか」を当事者は気づきにくいといいます。
だからこそ、家族や友人、同僚など自分と近しい人の話には、「自分ごと」としてきちんと耳を傾けてみましょう。そして発言や行動をする前に、相手がどう受け取るかを少し考えてみるなど気をつけることができるだけで、思いやりを持てる人になれるのかもしれません。
「親しき仲にも礼儀あり」の本当の意味は、これなのではないかとも思います。「自分はそれには該当しない」という奢りこそ、モラハラの始まりかもしれませんよ。