ふと、「私って都合のいい女?」と思ったら
「彼のために」と一生懸命にしてあげたことに対して、後になって、「わたしって都合のいい女なんじゃないか?」と心配になってしまうことってありますよね。
ご継続でカウンセリングを受けていただいていて、相手をホッとさせたり、クスッと笑わせたり、きめ細やかな配慮をされる優しい女性からこんなご相談をいただいたことがあります。
彼女からの相談内容
お泊りの夜に彼が熱を出したので、その日の夜、私は2時間おきに起きて、早めに寝た彼のおでこを冷やすためのタオルを替えてあげました。すると、次の日には熱が下がり、彼はいつも通りに仕事に行けることになりました。
彼はすごく喜んでくれて、仕事に出かけて間もなく、とても感謝していることと私の看病に感動したというメールをくれました。
でも、私の気持ちはスッキリせず、「都合のいい女」なんじゃないかと心配になってしまいました。
お話をうかがっていると、彼女は彼(隣にいる人)が熱を出したときは、これくらいの看病をするのは当たり前のことだと思っていらっしゃいましたが、このお話を聞いたとき、私は「夜中に2時間おきに起きてタオルを替えてあげること」にとてもびっくりしました。なかなかできないですよね、こんなすごいこと。
しかし彼女は、「これくらいは当たり前で、完璧な看病はできなかった」とおっしゃいました。
自分では当たり前だと思ってしていることが、ほかの人から見たら「すごいこと」で、簡単にはできないことって結構あります。でも、自分はいままでそうしてきたし、これくらいはするものと思っているから、その素晴らしさにはなかなか気がつけません。
それでも、ほかの人には簡単にできることではない「すごいこと」なんですよね。これは彼女の素晴らしい魅力で才能だったんです。
こんなに素敵な人が近くにいてくれるなんて、まわりの人は幸せですよね。だからこそ、彼はすごく感動して、仕事に出かけて間もなくメールをくれたのです。
自分のことを「都合のいい女」だと思ってしまうのは、自分がしていることの素晴らしさと、その魅力や才能に気が付いていないからです。それに気が付くと、自分の行動に対しての見方や考え方が変わってきます。
してあげられることがただ嬉しくなるかもしれないし、疲れているときはあえて全力を出さずに軽めにしたり、今回はパスすることもできるかもしれない。
それだけではなく、相手の感謝の気持ちをちゃんと受け取ることができるようにもなります。
これは、彼の都合や意見に合わせてばかりで、「私は都合のいい女なんだ」と感じてしまう場合でも同じなんですよ。
彼の都合や意見に合わせてしまう女性は、そうしないと彼が傷ついてしまうんじゃないか、ガッカリさせてしまうんじゃないか、イヤな思いをさせてしまうんじゃないか…などと人の気持ちを考えることができ、自分よりも相手を尊重してあげられる優しさがある人です。きっと人のために頑張ることができて、とても愛情深い人でしょう。
自分の素晴らしい魅力や才能に気が付き受け入れると、自尊心(自己肯定感)が上がります。
そうすると、彼の顔色をうかがうのではなく、自分の意思で彼のために尽くすことができるので、自分の意思で尽くさない日も作ることができ、彼に振り回されていると感じることがなくなっていきます。彼のために何かしてあげることを純粋に喜ぶことができるようになり、彼の感謝の言葉もスッと受け取れるようになります。そして自信がついてきます。
自分のことを「都合のいい女」と感じる奥には自信のなさが潜んでいるので、その気持ちが癒されていくと、「わたしって都合のいい女じゃなくて、いい女じゃん」と思うことができるようになります。
あなたが彼に合わせてばかりだったふたりの関係も動き出しますよ。