6歳差の姉弟を育てるママライター、EMIです。アルツハイマー型認知症の母との過ごし方についてコラムを執筆しています。
母がアルツハイマー型認知症だとわかってから5年が経ち、現在は要介護2。高齢者住宅に入居し、サポートを受けながら生活をしています。
母の認知症の進行はゆるやかではありますが、症状は日々進行しています。
そんな母の姿を近くで見ているのは、悲しいことでもあり、認知症による物忘れなどの症状にストレスを感じることも多くなってきました。
介護は、誰にとっても大きなストレスになります。そこで今回は、認知症の母と過ごすなかで、私が実践しているストレス解消法や気持ちの切り替え方をご紹介します。
認知症のご家族がいらっしゃる方のお役に立てば幸いです。
- 母と私のこれまで
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- 認知症になり、不要なものを集める母。「収集癖」の理由とその改善方法
一人で抱え込まないで専門家に相談する
家族の介護は突然始まるケースが多く、介護者は心の準備もないまま、いきなりこれまでの生活から変化を強いられます。
私の母が認知症と診断されたのは、第一子を妊娠していたころでした。
「いまはまだ軽度の認知症だけど、これから子育てと母の介護を両立できるのだろうか?」と不安をいだいたのをいまでも覚えています。そして、何から手をつけていいのか途方に暮れていました。
そんなときにとても助けられたのが、ケアマネージャーの存在でした。
当たり前のことですが、認知症の母の介護を経験して感じたことは、不安な気持ちやストレスを一人で抱え込むと大きな負担になるということです。
ストレスを溜め込んだままにしておくといずれ「介護うつ」に陥る可能性もあります。
私は、何か心配なことや悩んでいることなどは、必ずケアマネージャーに相談するようにしています。
ケアマネージャーは介護の専門家です。不安なことやストレスに感じていることなどを相談すれば、的確なアドバイスをしてくれます。
また、「認知症家族の集い」や地域で実施されている認知症の講習会、セミナーなどに参加するのもおすすめです。
私の地域では「認知症サポーター」になるための講習会が定期的に開催されていて、私も講習を受けたことがあります。
そのような場所では、自分と同じ悩みをかかえている人が参加している場合もあります。同じような思いをしている人と気持ちを共有することで、少し気持ちが楽になるかもしれません。
一人の時間をつくる!運動でストレス解消
介護から離れてリフレッシュする時間を作ることも大切です。
私は、週に1回ランニングをする時間をつくるようにしています。ランニングをすることで介護のストレスだけでなく、日々のストレスも解消することができます。
母と同居していたときは、子育てに、仕事に、認知症の母の対応…まぐるしい毎日を送っていましたが、リフレッシュをする時間をつくることで、なんとか気持ちを保つことができました。
運動は、うつ病を予防するうえで効果的だと言われています(参考:運動によるうつ病・うつ状態の予防に関する基礎知識)。
ほんの少しの時間でもいいので、気持ちが落ち込んだときは、ウォーキングなど軽い運動をするのがおすすめです。
一人の時間を確保するのが難しい場合は、介護者が一時的に介護から離れ休養することができる「レスパイトケア」という支援があります。ケアマネージャーに相談してみるのもよいでしょう。